政府の事業仕分けとは関係ないが、
世界経済も自律的な仕分けが進んでいる。
金融バブル崩壊の後始末は当事者の間で今後も続くが、
その横で経済の新しい蠢きがどんどん高まっている。
いまのところは、まだ前者が世界経済の足を引っ張る度合いが強いので、
世の中は大変だといった声が支配的なわけだ。
もちろん、われわれ長期投資家が視野に入れておく方向は後者に決まっている。
同時に、前者の問題が蒸し返されるごとに世界経済がグラッときたり、
株式市場が暴落したりするが、そこを狙って買い仕込みをするのだ。
具体的にいうと、
金融バブルは世界中の金融機関や年金など機関投資家を巻き込んだ。
それも、より資金量の多い先進国の金融機関の方が、
より深く金融バブルにコミットしたわけで、それだけダメージは大きい。
今年になってギリシャ危機とかアイルランド問題とかが噴き出て来ているのは、
まさしくそれだ。
だからといって、
それで世界経済が終わるとかダメになるとか、まったく有り得ないこと。
新興国の勢いをみればわかる。
もっとすごいのは、個別企業の動きだ。
個々の企業の自助努力はすさまじいものがあるのに、
株価は金融バブルの亡霊に引っ張られて低位に低迷している。
黙って買っておこう。