昨日、さわかみファンドの決算を迎えた。
1999年8月24日に設定して、もう11年が経った。
早いものだ。
それにしても悔しいのは、
11年経って10,000円で始まった基準価額が11,316円でしかないこと。
年率(複利)にして、1.13%の成績では話にならない。
一般家庭の財産づくりを長期投資でお手伝いすると謡っているのに、
11年経ってたった13.16%のプラスでしかないなんて恥ずかしい限り。
お客様に申し訳ない思いで一杯である。
もっとも、2007年7月までは順調で、基準価額も20,000円を超えていたから、
さわかみファンドは年率にして9.36%の成績をあげていた。
この調子で世の中の人々にもっともっと喜んでもらおうと思っていた矢先に、
2007年8月のサブプライム問題そして2008年9月にリーマンショックが発生し、
今年の5月からはギリシャ問題やユーロ安といった具合に、猛烈な嵐に襲われてしまった。
それで、基準価額は11,316円あたりをモタモタしているわけだ。
成績だけみると頭にくるが、
この3年間の暴落相場でさわかみファンドは安値をしっかり買ってきているから、
いまにみていろの心境にある。
こんな体たらくでは済まさないぞの強い気持ちで、12年目に入った次第である。
【国民ファンドで日本経済を活性化する】
長期右肩上がり相場の再現、それもずっと健全に②
持ち合いや政策保有のメリットをたっぷり享受し、売買益など眼中になく、ひたすら買い仕込むだけの「法人投資家」は、結果として完璧なる長期投資をやってのけたことになる。株式投資の基本である長期保有に忠実だった、その成果が年平均20.2%の好成績につながった。
ところが、彼らは株式は大量に保有しても投資家という認識に欠けていたから、バブル崩壊後は「自分が所有する株を売るのは自分の勝手」とばかり、我先の売り逃げに走った。法人筋は日本株の72%を支配してしまっているのだ、そこを自己都合で売ろうとしたところで、買い手など現れるはずがない。売りを無理強いすれば、相場は大崩れして自分の首をくくるだけのこと。
投資家という感覚があれば、「売ろうとしても売れっこない。ここはジタバタせず、バブル崩壊の嵐が収まり、経済環境が良くなるまで2年でも3年でも待つしかない」という判断を下せるはず。このコメントは私自身、92年4月の日経新聞に語ったこと。しかし、日本の「法人投資家」たちは横並びの売り逃げに走り、その後の大暴落を招いてしまった。彼らにとっても日本経済社会にとっても、なにひとつプラスをもたらさなかった。
つづく・・・