最近といっても昨年の後半ぐらいからだが、表記のようなコメントをいただくようになってきている。
いろいろやってみたが、どれもこれも大きくやられてしまった。
結局のところ、さわかみファンドだけが安心して付き合っていられるといった、なんとも嬉しい評価である。
とはいえ、われわれ本格派の長期投資家が真骨頂を発揮するのは、まだこれからである。
長期の投資運用においても、お客様の財産づくりのお手伝いにおいても、マーケット変動に振り回されてはいけない。
その点、多くの投資家や運用商品はマーケットにのめり込んで、投資収益を確保しようとしている。
いわゆる相場を追いかけては、値ざやを稼ごうとするわけだ。 それをもって投資としているのだ。
ディーリング運用だけではなく、一般的な株式投資でも狙うは値上がり益である。
そういった投資にどっぷり浸かってしまっていると、マーケットを超えた経済の大きな変化を見失いがちとなる。
好例が、1年半前からの世界的なインフレ台頭と、1年前からの金利上昇である。
世界経済に大きな影響をもたらしている変化に、株式市場などマーケットも同調せざるを得ない。
ところが、多くの投資家たちは空前なるカネ余りバブルの熱気に酔ったまま、マーケットにどっぷり浸かってきた。
まだまだいけると信じて強気の投資姿勢で頑張ってきたものの、思うような成果は上がっていない。
現に、世界の株式市場は1年半前から新高値を抜いていく勢いはなくなっているし、債券投資家は昨年18%の損失を蒙った。
いくらマーケットにしがみついて頑張っても、全体が下げ基調になれば、いかんともしがたい。
その点、われわれ本格派の長期投資家は何年も前から、インフレの到来とバブル崩壊を読み込んでいた。
当然のことながら、カネ余りバブル高からは遠く離れた投資ポートフォリオに徹してきた。
その結果が、お宅んとこは違うねという評価となっている。 とはいえ、本当の評価はまだこれからだ。
ここまでの金利上昇だけでも、その影響は徐々にかつ、いよいよ本格的にマーケットを襲ってくる。
そして、世界的なインフレ圧力は、まだしばらく続く。 となると、世界の金融マーケットの暴落は覚悟しておいた方がいい。
そんな修羅場でも、われわれ本格派の長期投資家は軽微の影響で乗り切るどころか、大バーゲンハンティングに打って出る。
それが、資産を守りつつ殖やしていく、本物の長期投資である。