来年の1月20日に、トランプ氏が大統領として復帰する。 さあ、どうなるやら。
これまでの言動や、取り沙汰される主要閣僚の人選を見るに、相当に荒っぽい政策の連発が懸念される。
それらが、金融マーケットのみならず世界経済や社会に、どんな波乱をもたらすのか戦々恐々ものである。
よしんば、これまでの過激発言が大統領選を意識しただけだったとしても、彼は一筋縄ではいかない人間の典型である。
大統領復帰後、どんな思い付きや場当たり的な政策を打ち出してくるか、まるで予想がつかない。
それでなくとも、世界の金融マーケットは大荒れが懸念されている折だ、ひどい混乱がさらに増幅されよう。
次の4年間に向けての期待感よりも警戒感の方が強いというのが、世界の受け取り方だろう。
では、どうしたらいい? 金融マーケットの大荒れに対しては、この長期投資家日記が繰り返し主張してきた通りだ。
すなわち、カネ余りバブル高してきた投資対象は一刻も早く手放して、マーケットの暴落から離れる。
一方、実体経済に沿って地味にビジネスを展開していて、株価も大きく買われてこなかった企業の株式は持ち続けよう。
バブル買いされてこなかったから、そう大きな売りに曝されることもない。
むしろ、マーケットの暴落に連れ安したら、どんどん買い増ししていって構わない。
債券など、金利裁定の投資商品はどれもこれも金利上昇には、からきし弱い。 早めに売っておくに限る。
トランプ政策のいくつかをみるに、世界インフレの再燃どころか、はるかに大きな物価上昇が懸念される。
また、世界の債務残高の総額が世界経済の3倍強となっている現状だ、そこでの金利上昇は地獄である。
おそらくだが、金融マーケットの大波乱と同時に企業や金融機関の経営不安は一気に高まろう。
そうなった場合、リーマンショックの時のような史上空前の金融緩和と資金供給といった手は、もう期待できない。
当時は世界インフレの恐れもなかったので、金利を一気に引き下げることもできた。
もう、その手は打てない。 となると、世界インフレと金利上昇、企業倒産と金融不安が一気に押し寄せてくる。
となってくると、一般生活者においても財産づくり不安のみならず、生活不安も乗っかってくる。
おそらく、国の財政も相当に厳しい状況に追い込まれようから、そう当てにはできない。
さあ、どうするか? 自助自立の気持ちを高め、身近なところでお金にも働いてもらうことだ。
それでもって、生活を守っていくのだ。 その時、本格的な長期投資が大きな味方となってくれる。