マネーゲーム vs. 資産形成

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昔から、お金を追いかけるマネーゲームと資産形成の長期投資とが、ごちゃ混ぜにされてきた。

株式市場などでの投資や投機の延長線上に、資産形成もあるといった位置付けだ。

証券マンや市場関係者にとっては、そういったごちゃ混ぜに対し、さして違和感を覚えない。

株価が上がり、それに上手く乗れた投資家はお金を増やす。 すなわち、資産形成が進んでいるとなる。

思惑が外れて、買った株が下がったら? それは、マネーゲームに踊った投資家の自己責任といえばいい。

今日のテーマは、そういった繰り返しを延々とやっていて、本当に資産が膨れ上がっていくだろうかだ。

現に、いまがそうだ。 今年に入って新NISAだ、最高値更新だと、株式市場は沸き上がってきた。

マネーゲームに勤しむ人たちにとっては、ご機嫌の展開となってきている。

証券マンや市場関係者、そしてマスコミは大いに沸き上がっている。

ここへきて、株式市場は高値追いにブレーキがかかってきているが、スピード調整とみなすこともできる。

一方、新NISAなどで初めて投資に踏み込んだ人たちは、資産形成の道を進んでいると信じていることだろう。

ところが、われわれ本格派の長期投資家からすると、大きな下げが近い、マーケットから離れようのタイミングだ。

もちろん、この先の展開は、それこそ神のみぞ知るの世界。 まだしばらく上昇相場が続くかもしれない。

あるいは、この長期投資家日記で主張しているように、世界の金融マーケットがドカーンと崩れ出すかもしれない。

はっきりしているのは、先行きは神のみぞ知るといっていては、とうてい資産形成になっていかないということだ。

はっきり言っておこう。 資産形成を志すなら、安定度と再現性の高い投資を淡々と繰り返していくに限る。

そのためには、「安く買っておいて、高くなるのを待って利益確定する」のスタンスを守ることに尽きる。

ということは、株価が上がった下がったの、マネーゲームに勤しむなど論外もいいところ。

ましてや、近いうちに大きく下がるのではと思えるタイミングで、新規の投資は絶対にない。

どこかで大きく下がるのを待って、おもむろに買い出動すればいいではないか。 よほど気持ちは楽である。

資産形成の旅は、10年はおろか20年30年と続けていくものである。

その間に、マーケットなどの暴落に巻き込まれることだけは、絶対に避けよう。