今日が今年の仕事納め。 一般的にはもっと早く終わっていて、今朝の電車はガラガラで、道行く人々もまばら。
こちらは、残した仕事を片付けながら、来る新年に思いを馳せることにしよう。
投資という観点からすると、債券市場も株式市場も大崩れは必至だろう。
なによりも、インフレ台頭による世界的な金利上昇が、ここまでの債券や株式投資の足場をガタ崩れにしつつある。
長く続いたゼロ金利をベースに構築されてきた投資シナリオのいずれもが、金利上昇の荒波に削り落とされていく。
荒波? そう、新年の早い段階で、債券ならびに株式市場がドスーンと大きな下げに見舞われよう。
きっかけは、なんでもいいが、金融緩和バブルに乗って次々と生まれてきた金融商品のどこか一角が破綻状態に陥ることかもしれない。
どこかの破綻が引き金となって、世界の金融マーケットは逃げや投げの売り一色となっていこう。
史上空前という規模にまで金融緩和バブルを膨らませてきたのだ。 ひとたび売りがはじまれば、もう地獄だろう。
そうなると、どこの国も中央銀行も、もはや打つ手なしの状況に追い込まれる。
なにしろ、世界的なインフレ圧力で金利が上昇してきての総売りマーケットだ。
国は対策予算を調達しようにも、金利コストの急上昇で国債発行もままならない。
中央銀行もインフレ下で、金利を下げる政策など打ちようがない。 いまだ金融緩和政策に固執している日銀に至っては、利下げの余地すらない。
ということは、もはや止めようがない酷い下げとなっていく? そうなるしかないのだろう。
では、長期の財産づくりという観点からは、どうなるのか? なにも慌てることはない。
われわれ本格派の長期投資家はずっと以前から、金融緩和バブルから遠く離れてきた。
したがって、金融マーケット全般が暴落に入っても、さしたる影響は受けない。
唯一投資を続けている、実体経済から一歩も離れず地味な経営に徹している企業の株価も、さすがに連れ安しよう。
そういった厳選した企業に対しては、暴落相場が加速してきたあたりから、応援買いに入っていこう。
この、金融マーケット暴落を軽微でやり過ごした上で、大きく下げたところで買い増すことで、われわれにとっては素晴らしい財産づくり展開となっていく。
一方、金融マーケット中心に地獄のような混乱は、おそらくだが数年は続く。
インデックス運用中心にやってきた機関投資家たちは、ガタガタの投資成果で次々と姿を消していこう。
そんな中、アクティブ運用つまり個別企業をていねいに調査分析する株式投資が、大復活を遂げよう。
皆さん、どうぞ良いお年を!