投資教育? それ以前の問題だよ!

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もう20年以上にわたって、投資教育とやらが盛んに唱えられている。 だが、さっぱり効果が上がらない。

日本人はリスクを取りたがらない、株式投資のようなギャンブルは好まない、、、、、。 これも、聞き飽きた。

リスクを取りたがらないはずの日本人が、為替のFX取引には世界も驚くほどの積極性を見せる。

ギャンブルを好まないといいながらも、パチンコなどには30兆円ほどの個人マネーが群がっている。

30兆円というと、トヨタ自動車が毎年1社ずつ生まれるほど巨額の資金。 それが、パチンコなどのギャンブルに向かっているのだ。

そういうのは、一部の人々に限られた行動にすぎない? 大半の日本人はリスクを恐れ、ギャンブルからはほど遠い生活をしている?

ここで思考停止してはいけない。 リスクやギャンブルとは一線を画し、まじめに生きている、本当にそれだけで良いのか?

日銀速報によれば、昨年末で個人の預貯金残高は891兆円に上る。 日本経済の1.6倍の巨大さである。

その預貯金から得られる利子は年0.001%と、お話にならない。 10万円を預けて、2倍の20万円にするのに、1万年もかかるのだ。

国民一人当たりにすると700万円ちょっとの預貯金額となるが、そこから何の富も生み出されない。

これは、もったいない話どころではない。 将来に向けて、とんでもないリスクを背負い込んでいるのだ。

人生100年といわれるように、最近は「長生きリスク」がひんぱんに取り上げられるようになってきた。

それに対し、なんの備えも対策も講じないなんて、ギャンブルどころの話ではない。 殖えもしない700万円で、どう90歳100歳まで生きていくのか。

よく、将来が不安だから預貯金で財産を安全に守っていくという人がいる。 恐ろしいほどの思考停止である。

これが米国人なら、2%でも3%でも、とにかく少しでも高い利回りの財産づくりを模索する。 それが当たり前の行動である。

すこしでも高い利回りの財産づくりを求めてやまない。 そういった模索の一環として、投資というものが視野に入ってくる。

投資教育を推進しようとか、そんな難しい話はどうでもいい。 国民一人ひとりが、自分の将来は自分で守っていくしかない。

その意識を、どう行動に表わすかは、すべて自分の責任である。 それが、米国人には当たり前の考えである。

ところが、日本人は甘えきっている。 頼みとすべき自分の資産は、まったく殖えない預貯金に放置したまま。

年金不安を口にしながらも、それでいて自分では何もしようとしない。 いざとなれば国がなんとかしてくれるだろうで思考停止。

恐ろしいほどの、ノー天気である。 その間も、自分の老後は日一日と迫っているというのに。

この長期投資家日記を読んでもらっている皆さんは、しっかりと長期投資を進めていきましょう。

自分の人生を自分で守らなくてはと、そう意気込むこともない。 お金がしっかりと世の中のために働いてくれる。 その世の中に住むだけのこと。