だいぶ分かってきてくれている

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新しい価値観が世の中の理解を得て、それが標準あるいは文化というものになっていくまでには、時間がかかるものだね。

長期投資も15~6年前までは、中長期投資とかいわれていて、株式市場でも亜流の存在だった。

亜流の存在? 株式投資とは値上がりしそうな株をいち早く見つけて、飛びかかっていく狩猟みたいな捉え方が一般的であった。

それに対し、のんびりと値上がりを待つ投資なんて、まどろしっくてやってはいられないといった受け取られ方だった。

ちょっと待ちな、長期投資の醍醐味はまた格別だぞ、ちょこちょこした株式投資なんて目じゃないぞと立ちあがったのが、さわかみ投信である。

それも、中長期なんていうのはやめろ、堂々と長期投資を語ろうじゃないかといって。

いまだにマスコミの一部では中長期投資といっているが、最近ではストレートに長期投資で通るようになっている。

ただし、それは長期投資という言葉までのこと。 相変わらず、国民の大半は預貯金から一歩も出ようとしない。

長期投資を実践に移している人々は、まだまだ少数派もいいところ。 あと10年ぐらいかかるかもしれない。

それでも、長期投資するのが各家庭で一般化するのは、もう時間の問題というところまで来ているのは間違いない。

同様に、カッコ好くお金をつかおうよという提唱に対しても、当初はトンチンカンな概念でしかなかった。

ようやく最近になって、成熟経済の活性化に重要な働きをするという理解が進みだしてきたようだ。

この二日間でも、秋のオペラ公演のプレイベントに来られた方々から、「オペラ行きますよ、日本経済に貢献しますよ」と、あいさつされた。

お金を抱え込んではいけないよ、好きなことにつかって世の中にまわしてあげようよ、が動き出しつつあるのだ。

結構なことである。 願わくは、一般化のスピードがぐんぐん上がってもらいたいものだ。