よく老後設計とかで、FP など専門家がいろいろ計算してくれる。 これらは、ひとつの目処といったぐらいに留めておいた方がいい。
ひとつの目処? どの計算にも根拠があって、それをベースに専門家が数字をはじいてくれる。
その根拠が大きく変わったら、計算の全部がガタ崩れとなる。 老後設計とやらが、ズタズタになってしまうのだ。
ちなみに、日本は1995年の9月から超低金利そしてゼロ金利の世界に入っていった。
それ以来22年余り、日本はずっと金利がゼロも同然の経済下にある。 その間、デフレ状態にもあった。
金利ゼロでデフレという状態が永久に続くなら、上に書いた専門家の計算もそれなりに成り立つかもしれない。
ところがだ、デフレ脱却と2%インフレは国の政策として、なにがなんでも達成させようとしている。
それひとつとっても、専門家の計算が怪しくなってくる。 つまり、老後の備えが不足してしまうのだ。
2%インフレ、あるいは過去の物価上昇が平均して3%ちょっとだったことを、一度きちんと考えてみよう。
預貯金はもちろんのこと、国債や個人向け国債のどれを取っても、そのリターンは2%や3%の物価上昇についていけない。
ということは、財産の目減りが着実かつ加速しながら進むわけで、老後設計どころではなくなる。
どうしたら良いのか? いつの時代いつの世も、「働くに追いつく貧乏なし」といわれるように、ずっと働くことだ。
ゆったりした引退生活は、ほんの一部の人たちのもので、大半の庶民にとっては昔から「あこがれの世界」である。
働く中に、生き甲斐も人生のいろいろな価値観も見い出せる。 悠々自適とはほど遠いが、それなりに面白い人生となっていく。
もうひとつは、お金に働いてもらうことだ。 のんびりゆったりの長期投資で、お金に働いてもらうのだ。
たとえば、さわかみファンドを積み立てていけば、年7%にまわっている。(4月までの実績)
自分の働きと、お金の働きを合わせれば、いろいろな経済変動にも堂々と乗り越えて生きていける。