みな難しい運用してるよ

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これは個人投資家だけでなく、機関投資家にもいえるが、みな難しい運用をしているのに気付いていない。

お金を増やそう、成績を上げようということで、みなマーケットに飛び込んでいっては売買を繰り返している。

それでもって運用としている。 そんなものディーリング運用であって、投資運用ではない。

マーケットでの価格変動を相手にして、売買益を稼ごうとするなんて、本当に難しいこと。

よほど瞬発力があって、なお無機質に売買を繰り返すだけなら、マーケットがどう転がってもついていける。

もっとも、そういったディーリング運用の売買で、どれだけ儲けられるかは別問題である。

なにしろ、変転きわまりないマーケットでの価格変動を相手にしているのだから。

取ったり取られたりで、やたら忙しいだけ。 だから、運用のプロのはずの機関投資家も、大した成績を残せないのだ。

一方、無機質な売買から離れて、ほんのちょっとでも相場動向を読もうとした瞬間、もう方向が分からなくなる。

ちなみに、先週の木曜までは、33年ぶりの高値だと日本株市場は、やたら沸き上がっていた。

ところが、金曜日と昨日は下げた。 今日もまだ下げ基調にある。

さて、ここで買った方がいいのか、売りに転じるべきか、判断に迷うはず。

それは当然であろう。 なにしろ、相場の先行きは神のみぞ知るの世界なんだから。

なのに、多くの投資家は相場を先読みしながら運用(?)を続けているのだ。

だから、個人も機関投資家も難しい運用をしていると指摘しているわけだ。

その点、われわれ本格派の長期投資家は楽なものである。 相場動向など読まない。

そんな変転きわまりない相場動向などは横へ置いて、ひたすら大きな下げを待つ。

待つ間は、5年10年先に向けて投資価値を高めてくれるであろう企業の発掘に時間とエネルギーを注入する。

そして、どこかで株価が大きくドスーンと下げたら、その企業をおもむろに買いに行く。

投資価値が高まっていくであろう企業の株式を、大きな下げ相場で買っておけば、後は株価上昇を待つだけのこと。

5年待って株価が2倍になれば、年率14%の成績だ。 7年待ってようやく2倍でも、年率10%の成績となる。

もう、それで十分であろう。 ということは、時々刻々の相場動向なんて無視して一向に構わないわけだ。

こう書いてくると、われわれ本格派の長期投資は楽でいいとなる。 疲れるだけのディーリング運用とは大違い。

というか、それが投資運用というものなのだ。

明日から出張なので、次の長期投資家日記は来週の月曜になります。