昨日の続きとなるが、ここからは今後の読みと、どう行動するかだ。
40年ちょっとかけて積み上げてきた、金融緩和がもう当たり前とする人々の感覚。
そこで、バブルに鈍感となってしまった、金融マーケットのプレーヤー達の気質。
これらは、ちょっとやそっとでは剥がれ落ちそうにない強固な自信みたいなものとなっている。
たとえば、世界の債券市場だ。 1983年からずっと長期金利が低下を続けている。
その挙げ句、マイナス金利国債に17兆ドルの資金が買い群がるところまで行ってしまった。
その間、およそ38年間も、世界の債券価格は天井圏に張り付いたままという状態を続けてきたわけだ。
ということは、世界の債券投資家の大半が債券価格が下がるという経験を、まったくしていない。
そんな彼らだ、いま世界的なインフレ圧力で金利が上がりだしているのに、なんの不安も感じないままでいる。
金利上昇、それもインフレ圧力におされての金利上昇の恐ろしさが迫っているというのに、いまだ平然としているのだ。
それどころか、株価は急落を繰り返すようになっているが、リスク回避で債券を買い増すという感覚でしかない。
見ているがいい、そのうち彼らはお尻に火がついたように、大慌てで売り逃げに殺到しよう。
債券は下げ相場ともなるや、もう一方通行の売り一色で、あっという間の棒下げとなっていく。
それにつれて、債券利回りつまり長期金利は急上昇する。 それをみて、世界の株価も暴落に入っていく。
これらの展開は、もう時間の問題とみよう。 われわれ本格派の長期投資家は、もう既にバブル崩壊から遠く離れている。
したがって、なにも慌てることはない。 せいぜい、暴落相場でバーゲンハンティングに入る準備だ。
その資金は、いまの段階から本格派の長期保有型の投信に入れておくといい。
運用者も心得たもの、ここでの入金は大バーゲンハンティングの軍資金として、大事に抱えておいてくれる。
もし個別株投資するのなら、信頼できる証券会社に現金を預けておく。 そのうち、一気に買うからといって。
証券会社に預けられた資金は、そのまま日証金信託に移され、信託財産として保管管理される。
投信へ入金すると同様に、信託財産として預かってもらえるから、銀行などが経営不安に陥っても安心安全である。
金融緩和バブルの崩壊は、すさまじい大混乱を経済の現場や社会にも及ぼすだろうが、そこは慌てない。
マネー漬けしたバブル経済が吹っ飛び、実体経済をベースとしたまともな経済活動が主体に戻っていくだけのこと。
おそらく、5年もすれば世の中も落ち着いてくるだろう。