日本の株価は年初から16%も下がったとのこと。 世界で最も売られている株式市場の一つである。 そして、最もダラシナイ株式市場という点ではピカ一である。
最もダラシナイ? そう、外資系などの売り崩しに日本の投資家は過敏すぎるくらいに反応して、大慌てで売り注文を重ねる。 大きく下げたところで、売りを仕掛けた連中は買い戻しては、値ざやをたっぷりと稼ぐ。
海外のヘッジファンドなどは、相当に運用が悪化しており解約の対応に追われている。 ここでどれだけ稼ぐかが勝負とばかり、彼らは日本株市場で荒稼ぎをしようとするわけだ。
そんな連中にとって、へっぴり腰の機関投資家ばかりの日本株市場は恰好の猟場である。 日本株市場の規模は大きいし、横並び志向が強く付和雷同型の投資家がほとんど。
売りを仕掛けるのに、これほど条件がそろった市場はない。 海外のあこぎな連中からみれば、日本の機関投資家など赤子の手をひねるようなもの、好き放題ができる。
さらに悪いのは、日本の機関投資家は日本株運用の80%前後をインデックスなど株式指標に向けている。 個別株を売るのとは違い、大きな金額の売りも簡単に執行できる。
いくらでも売れるのを良いことに、付和雷同の売りをドサッと出すから日系平均やTOPIX など株価指標は、いとも簡単に大きく下げる。 その下げを見て、機関投資家自身が先行きに不安を感じる悪循環となっている。
なんともダラシナイの一言である。 これだけいわれて悔しかったら、「日本の機関投資家よ、ここで買ってみなよ」だろう。 売りを仕掛けている連中は、日本の投資家からカウンターのような買いが入ってこないのを良いことに、怖いもの知らずで売っているのだ。
そんな連中に一泡吹かせ、かつ野放図な売りに警告を与えることができるのも、大きな資金を運用している日本の機関投資家である。 もういい加減に、やられ放題にブレーキをかけるべきだろう。
さあ、日本の機関投資家がガッツを見せてくれるかどうか。 あまり期待できそうにない? だったら、個人とりわけ長期投資家はさっさと行動するだけのこと。
昨今の、玉石混交で売られて株価がストーンストーンと下げている間に、どこかでたっぷり買ってしまおう。 そして、しばらくは相場を見ないことにしよう。
どうせ、相場動向や株式市場の展開はへなちょこ機関投資家のうろたえぶりを反映するだけのこと。 そんなつまらない芝居を見るのは、御免被るもいいところである。
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