資産運用ビジネスは、ここが違う

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われわれ本格派の長期投資家からすると、もういつカネ余りバブル高のマーケットが大崩れしてもおかしくないと考える。

ところが、多くの投資家たちはインフレも収まっているし、企業の業績も好調なので株価はもっと上がっていいと考える。

さあ、どうなっていくのか? 株価はじめ金融マーケットの将来の見通しだから、それこそ神のみぞ知るの世界。

いろいろな見通しの下に、多くの投資家がマーケット参加しているから、相場の先行きは誰にもわからない。

とはいえ、マーケットを追いかけて儲かった損したを繰り返す個人投資家は、マスコミ同様に変わり身が早い。

まだ上昇相場が続くと強気を張っていても、下落相場となるやすぐさま弱気に転じれる。

もっとも、相場下落で大きく損したとか、高値づかみしてしまったといった嘆きは、後で聞こえてくるが。

一方、機関投資家は「音楽が鳴っている間は、踊りを止められない」で、どっちみちマーケットについていくだけ。

彼らは自分の投資判断で、さっさと売りに入るなんてことはしないから、下げたら皆で大騒ぎするしかない。

そう、多くの投資家はマーケット動向についていっては、マーケットから振り落とされるを、いつも繰り返している。

その点、投資家顧客の資産をお預かりして運用している資産運用ビジネスは違う。

お客様の大事な虎の子資金を預かって運用しているから、その責任意識は片時も頭から離れない。

ということは、常にマーケットの先き行きを読みながら、顧客資産の増殖に全力を尽くす必要がある。

まだまだ上昇相場は続くと読めば、そのまま強気を張ればいいが、それでも売り時の準備はしておく。

一方、どこかで下げると思えば、早めに利益確定の売りを出す一方で、暴落相場を回避する行動が問われる。

このように、マーケット動向とその先行きを意識しながらも、顧客資産をどう守り殖やしていくかに全力を傾ける。

それが、資産運用ビジネスに携わる者の職業倫理であり、社会的責任でもある。

さて、世の多くの資産運用ビジネスに携わっている人々は、このあたりどんな意識で仕事しているのだろうか?

いざ、マーケットが暴落しても、インデックスファンドだから、長期で構えていれば大丈夫ですよと言い張るのか?

はたまた、「なんとかショックが発生して、大きな投資損となったが、これは不可抗力でした」と、抗弁するのか?

どちらにしても、そういった資産運用ビジネスに資金を預けてきた投資家顧客からしたら、ウンザリしか残らない。

たしか、機関投資家は受託者責任というものを叩き込まれているはずだがね。