今回は香港への出張がメインだったが、１日だけマカオへも足を伸ばしてみた。　マカオも香港同様にすさまじいまでの開発が進んでいる。　こちらはカジノが主体となった経済発展を目指しており、巨大なホテル群があっちこっちに立てられている。　多くは、まあ見事に金ぴかピンで、思わず賭博心を掻き立てられそうになる。

　香港でもマカオでも共通して驚いたのは、中国からの旅行者であふれかえっていることだ。　それだけ中国の経済力が高まって、人々も豊かになっていることの表れなんだろう。　それはそれで良いことなんだが、まあ騒々しいことおびただしい。　もともと大きめの声でしゃべる人が多いから、それが集団となるとやたら賑やかとなる。

　中国人の次に目立っているのが、韓国からの旅行者だ。　その横で日本の存在感が薄れてきている。　昔は、日本人歓迎で一色だったが、いまや中国語とハングル表記の看板の多いこと。　それは、飲食やショッピングなどでのお金の使いっぷりに、はっきり現れている。　実際、中国人旅行者の派手な買物ぶりには目を見張らされるらしい。

　今回の旅行で、日本の経済力をなんとしても高めなければならないと、あらためて意を強くした。　中国や韓国の後塵を拝するのが嫌だとかのナショナリズム的なものではなく、日本の海外におけるステイタスのジリ貧が、そのまま日本人の心に諦め感として沁み込んでいくのは絶対にまずいということだ。　いわゆる負け犬根性が染み付いてしまうことを恐れているのだ。

　それも、もとを質せば日本経済に活力がみなぎっていれば、そんな負け犬根性など出てくるはずもないこと。　経済なんて、お金がまわればいくらでも拡大発展していく。　それだけのことだから、別に政治を待つ必要もない。　世界最大の眠れる資源である個人の預貯金マネーがどんどん長期投資に向かってくれれば、もう十分もいいところ。

　やはり、われわれ長期投資家の出番である。

 　本日夜８時からはインベスターズTV生放送です。香港の模様も一部公開します。

　http://www.investors-tv.jp/live/

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　本を出しました。今回は電子書籍版として、スッと読めるボリュームに抑えました。　さわかみ投信現社長の黒島の本も合せてご紹介します。ちなみに、黒島の本は紙媒体も用意しております。

　澤上篤人「お金をまわして日本を元気にさせよう」
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　黒島光昭「特許物語」
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