ユーロ危機やら米国の債務超過問題などで、世界中あちこちで株価は売られがちとなっている。 年金や生保など機関投資家は成績が思うように上がらないからと、株式投資ポジションを引き下げる動きを高めている。
目先の投資成績をやたら気にする向きには、じりじりと下げ基調の株式市場など投資魅力を感じないのだろう。 それで、世界的に株式離れが進行中ということになる。
まあ、目先のリターンが期待できないから株式投資ポジションを減らすというのは、投資家それぞれの勝手である。 一方で、われわれのようにどんどん株式を積極買いしている長期投資家もいるのだから。
ただ、ひとつ気に食わないことがある。 それは、儲からないから株式離れするという短絡的な考え方だ。 切った張ったのトレーディングならいざ知らず、年金運用といった一般生活者の現在そして将来を支えるはずの投資が、果たしてそんな程度の見識でいいものだろうか?
株式離れと気楽にいうけれど、世界中70億人の毎日の生活は企業の生産供給活動によって支えられている。 企業のビジネス活動に株式市場がどれほど重要な役割を果たすかは、いまさらコメントの必要もなかろう。 株式投資は儲からないからと捨てるのは、地球上70億人の生活基盤を支える企業活動を否定するようなものである。
逆いうと、目先の損益計算で株を売るなら売れである。 なにが起ころうと、人々の生活はずっと続くし、それを支える企業活動がなくなりっこない。 そして、世界中の人々がいまよりも豊かな生活を求めて止まない。 ということは、世の中にとって欠かせられない企業の投資価値は着実に積み上げられているわけだから、いずれは株価評価も高まるはずである。 だったら、いまのような株安局面は静かに買っておけということになる。
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