投信の基準価額どこまで上がるの?

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 いつでもそして未来永劫に尋ねられるのが、投信の基準価額ってどのくらいまで上がるものだろうかという質問である。 将来のことだし、ましてや成績を約束できるようなものではないので、可能性としては5万円でも10万円でもあり得ますよというぐらいに言っている。

 その可能性の根拠だが、過去100年以上にわたって世界経済は、年平均にならしてみると4%ほどの成長を続けている。 そして、株価は10%ちょっとの上昇となっている。

 これは、世界の人口が増え続けていることと、人々がどんどん豊かな生活を実現していっていることによる。 ちなみに、1900年には地球上人口は16億人ほどだった。 それが、現在は71億人を超えてきているし、2050年には96億人に達しようとしている。

 それだけ人口が増加すれば、経済は拡大して当然であろう。 また、2050年に向かって地球上人口は一日当たり18万5000人ずつ増えていくのだから、今後も4%前後の成長は続いていくに決まっている。

 また、世界中の人々のより豊かな生活を望むエネルギーも半端ではない。 各国の人々の生活水準はそれこそはまちまちだが、どこの国の人々も今より豊かな生活を望んでやまない。 これも経済成長に大きな下支えとなっていく。

 もちろん、一直線の4%成長など望むべくもない。 現在も世界経済の成長鈍化とかデフレ懸念とかを騒いでいるように、いろいろな経済成長の下押し要因が次から次へと出てくる。 それでも、長い目でならすと4%ほどの成長となっていくのだ。

 一方、世界経済の成長拡大を供給サイドから推進していくのが、企業のビジネス活動である。 今後も数10年にわたってすさまじいばかりの需要の伸びが見込めるわけだから、企業にとっても膨大なビジネスチャンスとなっていくわけだ。

 そう考えると、本格的な長期投資をまともに遂行している投信が、その基準価額を3万円5万円、そして10万円へと高めていっても、何ら不思議ではなかろう。 むしろ、長期的には20万円30万円を目指していって当たり前のはず。

 そんな基準価額は見たこともない? まともな長期保有型の投信がなかっただけのこと。 米国などでは、いくつかすごい実績を残しているファンドがある。 あちらは会社型投信だから、基準価額ではなく一株当たりの純資産額で表示されるが、設定来の純資産増加が数1000倍というものだってある。

 日本でそういったモンスター投信が登場してくるの、これからの楽しみである。 さわかみファンドがその挑戦の最先端を走って行ってやろうとしているが、世の中が驚くような結果が出てからすごいといわれるのでは意味がない。

 やはり、できるだけ多くの方々に本格的な長期運用船に乗り込んでもらって、みなで一緒にすごい成績を喜び合いたいものである。