直販投信の合宿

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 直販投信8社の年1回の合宿が今週末にある。 それに先駆けて、4チームに分かれた直販セミナーが土曜日に京都、大阪、神戸、姫路で開催される。 その後、ちょっと飲みながら今後の戦略で意見交換しようじゃないかという合宿である。

 もともと、”おらが町の投信” 構想を打ち出した仕掛け人ということもあって、3カ月に一度の頻度で各社経営陣が集まる定期ミーティングで議長みたいな役割を果たしている。 今回の合宿は定期ミーティングを兼ねたもので、相当に盛り上がるだろう。

 なにしろ、各社それぞれ悪戦苦闘しながらも、直販投信という文化を日本に広めようと必死の毎日を送っている。 悪戦苦闘と書いたのも、直販ならではの壁があって、それをなんとしても乗り越えなければならないからだ。

 直販ならではの壁というのは、文字通り販売網を持たず直接に投資家顧客を開拓をしなければならない難しさである。 各社の運用実績は相当に良い線を行っている。 しかし、その運用実績をどうやって広く世の中の認識につなげていくか、そこが大きな壁となっているわけだ。

 マスコミもどちらかといえば好意的で、折にふれて直販投信を取り上げてくれるが、それだけでは足りない。 もっともっと広く直販投信の存在を知ってもらいたいが、世の認識は遅々としてなかなか進まない。

 そういった現実に対し、やはりセミナーなど地道な活動を展開していくしかない。 そして、どこかで口コミパワーがさく裂してくれることを期待して、日々悪戦苦闘しているわけだ。

 とにかく直販8社とも大きくなりたい。 その理由は、直販投信が広く日本中に行き渡ることが、成熟化を深める日本経済の活性化に大きな貢献をするからだ。

 さわかみファンドでいうならば、現在のお預かり資産は2800億円前後でもたもたしている。 これが2兆円5兆円さらには10兆円と拡大していけば、その分だけ預貯金から本格的な長期投資への資金シフトが進む。 したがって、さわかみファンドが20兆円となれば、さらに良い。

 それだけ巨額資金を長期投資で経済の現場に放り込む効果は絶大である。 より良い世の中をつくって行くべく応援したい企業を中心に経済活動がどんどん活発化する。 その結果として、国民の所得が増え一般生活者にプラスとなって戻ってくる。 皆の幸せにつながっていくわけだ。

 今日の合宿でも、そもそも我々は何故に、またどんな理念をもって直販投信というビジネスに挑戦を始めたのかを、皆で再確認するものでもある。

 各社それぞれのファンドを、もっともっと世の中に知ってもらいたい。 そのために運用成績を高めるのはもちろんのこと、それ以上に本物の投信の良さをできるだけ多くの人々と共有しつつ、成熟日本を活性化していこうではないかの声を強めたいものだ。