新しい直販ファンド

Browse By

 今週の月曜日に、”コドモ ファンド” が設定された。 直販投信仲間のひとつ、クローバーアセットマネジメント社が ”浪花おふくろファンド” ”かいたくファンド” ”楽ちんファンド” に次ぐ4本目のファンドを立ち上げたわけだ。

 これは、ちょっと面白いという表現を超えて、歴史的に意義のあるファンド設定となるだろう。 なにしろ、ある一部上場企業がクローバーアセット社を通して、本格派の長期保有型投信ファンドを設定したのだ。

 自社の社員はもちろん、長年にわたって信用と信頼を築いてきたお客様方、また一般生活者が安心して長期の財産づくりを目指せるような金融商品が、日本にはほとんどない。 だったら、ウチが投信ビジネスに進出しようじゃないかという経営判断で、コドモファンドを立ち上げたわけだ。

 数千名の社員や膨大な顧客層を抱えているから、まずはその方々にたとえ1万円でも構わないから、本格派の長期保有型の投信というものを試してもらう。 そのうち時間の経過とともに、預貯金よりはるかに有利で安心できる、自分年金づくりにもなるということが多くの人にわかってもらえるだろう。 

 その会社は投信ビジネス進出というよりは、社員やお客様方の財産形成をお手伝いしたいという思いの方が強い。 これから10年ぐらいの間に起こりうる長期金利の上昇と国債価格の下落、そしてインフレといった事象に振り回されなくて済むような、本格的な長期投資運用を提供したいと考えているわけだ。 

 母体は違うが、ユニオン投信と同じ考えである。 ユニオンファンドは労働組合が母体となっているが、コドモファンドは一部上場企業が一般生活者のための投信を世に出そうと決断したもの。

 どちらも新しい流れを先取りしており、おそらく歴史名を残すことになろう。 面白いことになってきた。