お久しぶりです。 出張が続き、これが今週の第1報です。 広島方面でセミナーを連発してきたが、参加いただいた方々の反応は上々だった。
さすがにマイナス金利ともなれば踏ん切りもついたのか、預貯金マネーを長期投資にシフトさせようと話をすると、どこでも真剣に聞いてくれる。
長期投資へのシフトはマイナス金利でなくとも、絶対に進めておきたい。 自分年金づくりにもなるし、財産防衛にもなる。 長期投資しておかないと、それこそ大変なことになる。
財産防衛? ずっと昔から主張してきていることだが、低金利政策は家計から法人部門への強制的な所得移転である。
日本は1992年から超低金利の世界に入ったが、それからもう23年もたつ。 その間に、ゼロ金利そしてマイナス金利へと移行し、個人や家計は所得を奪われ続けているわけだ。
どれだけ所得を奪われているかって? 直近の個人金融資産残高でいうと、 1741兆円のうち預貯金に839兆円が預貯金となっている。
そこから生まれる利子収入は、1000億円ほどでしかない(税込み)。 普通であれば3%から4%ぐらいの利息は付くから、25兆円から34兆円ほどの利子収入があるはず。
恐ろしく違うよね。 この差こそが、家計が奪われ続けている「本来ならあってもいいはずの所得」なのだ。 ひどいものだと思わない?
とはいえ、ゼロ金利もマイナス金利も日銀や国の政策だから、従わざるを得ない。 所得を奪われるのが嫌なら、預貯金を引き出して長期投資にまわすしかない。
それが、低金利政策下での合理的な経済行動であり、財産防衛の方策となる。 この辺りは、さわかみファンドが運用の基本としている「アセット・アロケーションの切り換え」で、ずっと訴えていることだ。
どれだけ合理的かって? さわかみファンドが設定来16年8カ月の間、年率複利で4%の成績をあげているじゃない。 年0.01%の預貯金利息と比べたらいい。
そう、マイナス金利はもちろんのこと金利が相当に上がってくるまでは、個人や家計は預貯金から長期投資へ資金をシフトすること。 それが、合理的な財産防衛であり財産づくりとなっていく。
それだけでは終わらない。 国民の大多数が長期投資への資金シフトという合理的な行動をすると、数100兆円もの資金が株式市場を通して経済の現場に流れ込んでいく。
それが、とんでもない景気拡大効果を生み出し、給与所得の増加や国の税収を増やす。 また、結果的には金利の上昇につながっていくから、家計は強制的な所得移転から逃れられる。
すべて万々歳だよね。 合理的な行動とは、こういうことだ。
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★注意 上記の内容は澤上篤人個人の見解であり、さわかみ投信株式会社の考えおよび「さわかみファンド」の運用を説明しているものではありません。 個人の真意を尊重するため、原則、文章の修正はせずにブログを公開しております。