日本株が心地よい上昇を続けてくれている。　この調子でどんどん上がっていって欲しいものだ。　もちろん、さわかみファンドの運用成績が向上してくれるのはありがたいこと。　ファンド仲間の皆様に喜んでもらえる。

　それだけの願いではない。　ここまでの株価上昇でもはっきりしてきたように、株式市場が元気になると、経済や社会に明るさが出てくる。　また、株価上昇が続けば必ず資産効果が出てくる。　それが、個人の消費意欲を高め企業の投資を活発化させてくれることで、景気が上向いていく好循環スパイラルが期待できる。

　まだある。　日本株市場が戻りに入ったのを見て、外国人投資家の日本株買いが急ピッチで増加してきている。　といっても、それはまだ氷山の一角に過ぎない。　ヘッジファンドなど短期の運用成績に敏感な投資家が瞬発力で買ってきたぐらい。　日本経済が本格的に立ち直っていくとなると、海外からの日本株買いの水準はもっともっと高くなろう。

　海外からの日本株買いを本格化させるにも、国内投資家の活発な市場参加が必須となる。　ヘッジファンドなどマーケットの値動きだけで売買を繰り返す投機筋を除くと、ほとんどの投資家は市場の健全な拡大に参加したくなるもの。　その意味でも、外国人投資家ばっかりの日本株上昇では片肺飛行もいいところである。　やはり、日本の投資家が続々と買ってくることで、彼らも安心して買い参加できる。

　国内からの日本株買い意欲が強まってくると、海外の年金など機関投資家はいよいよ日本株買いに本腰を入れはじめる。　そうなると、がぜん面白くなる。　日本の機関投資家は３月末決算を意識して、例年２月３月は身動きが取れない。　むしろ、利益確定の売りを先行させてくる。

　ところが、海外の機関投資家は１２月末決算が多いから、ここから秋口までは思い切って買える。　この時間差は大きい。　いま日本の機関投資家が買えなくても、海外が買ってくることで日本株の上昇トレンドを維持できる。

　新年度に入った４月後半から５月６月にかけては、日本の機関投資家の買い意欲も高まって来る。　まあ、どこまで彼らが日本株の投資ポジションを高められるかは知れないが、海外投資家がそこまで上昇相場をつないでくれる意味は大きい。

　おそらくだが、５月６月まで日本株が快調に上昇を続けてくれたなら、一般個人の株式投資意欲は驚くほどに高まっているだろう。　預貯金の利子０．０２％ではお話にならない、また自分年金づくりも進めたいと考える個人や家計は、全国あちこちで裾野を広げている。　そういった人々が、おっかなびっくりでも株式投資に踏み込んでくれることで、株式市場の下値を岩盤のように下支えしてくれる効果がある。

　そういった好循環をつくっていくにも、いまこそパイオニアとしての買いが続々と株式市場に参入してもらいたいものだ。　その最たるものが、われわれ長期投資家であって、ちょっと下げたところはどんどん買っていこいうではないか。

　株価が上昇して悪いことは何もないのだから、みなで日本株市場の健全なる拡大発展に力を合わそうぜ。

　ブログへのコメントや質問への回答は、毎月第２第４水曜日２０時より配信される生放送番組、「インベスターズTV水曜劇場」にてお答えしております。　当ブログでお答えすることはありませんので、ご注意ください。　インベスターズTV水曜劇場は　http://www.investors-tv.jp　でご覧になれます。

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