米国の長期金利が5.1%台に乗せ、日本も3.055%と30年ぶりの高値水準に。
それに対し、株価は堅調そのもの。 今朝の日経平均株価は一時1100円高をつけた。
いいのかな、そんな楽観でと思えてしまう。 ここへきての金利上昇、甘くみない方がいいのでは。
とはいえ、超カネ余りバブル高に酔っている人達からすると、なに言ってんだと跳ね返されるのがオチだろう。
株式市場では、昔から「勝てば官軍」といわれてきている。 金利上昇よりも株価上昇だの一言だ。
まあ相場評論は横へ置こう。 われわれ本格派の長期投資家からすると、「金利上昇の先」を考えておくに如かずだ。
日米とも年内にもう一度の政策金利引き上げが予想されている。 その影響が企業経営にもじわじわと及んでいく。
これまで金利のない世界で経営してきた人たちにとって、金利コストという重荷がずっしりとのしかかってくるわけだ。
それでなくとも、世界的なインフレ圧力やナフサ(粗製ガソリン)不足による石油製品の値上げが押し寄せて来ている。
最近は最終製品の値上げが通るようになってきたとはいわれるものの、そうそう値上げを押し付けられるものでもない。
どこかで、売り上げ減とコスト上昇のはざまで、経営圧迫が急にきつくなろう。
すでに、外食産業の間では小規模の店が各地で経営破綻に追い込まれている。
この先では、金利コストと原材料の仕入れ単価上昇によって、多くの事業分野で企業が経営不振に陥っていくのだろう。
それだけではない。 国際金融協会によると、この6月末における世界の総債務は365兆ドルを超えてきたという。
世界経済の3.3倍を超す借金の多くが超低金利やゼロ金利の頃に契約されている。
それらの巨額債務だが、借り換え時には上昇してきている金利水準が、コスト上乗せ要因となる。
それらの一部では、借り換え不能に陥ることも容易に想像できる。
となると、債務不履行による倒産や投げ売りが続出し、それが市場金利の上昇を招く。
市場金利が上昇に転じると、もう金融当局による政策金利の引き上げとかは、まったくの無視だ。
投げ売りが市場金利を押し上げ、その金利上昇がさらなる売りを誘う悪循環に突入する。
そのあたりの売り地獄は、世界の投資家のほとんどにとって、まったく未知の世界。
とんでもない修羅場となろう。 今回すぐとは言わないが、最終的にはそういった売り地獄にまで行ってしまうのだろう。
それもこれも、これまでの常軌を逸したカネ余りの反動として、覚悟しておこう。
