相場格言に、「まだは、もうなり」「もうは、まだなり」というのがある。
この上昇相場、まだまだ上がるぞと強気を張っている間に、下がりだした。 それで、売り時を逃してしまった。
逆に、この下げ相場ここまで下がれば、もう大底だろうと買いはじめたら、そこからさらに下げを加速させた。
まだまだ下げ相場は終わっていなかったわけで、中途半端な高値を買ってしまったと後悔する。
どちらも、相場を読むことの難しさを、なんとも絶妙な表現で語っている。
これは、マーケットを追いかけて儲けようとする多くの投資家にとっては、ずっとついてまわる悩ましさだろう。
そこでだ、ここまで歴史に例をみない壮大なカネ余りバブル高が続いてきたが、この先どう読むのか?
生成AIの普及やデータセンターの建設ラッシュをみれば、株式市場はまだまだ上値を追うだろうと楽観視できよう。
なにしろ、世界中のほとんどの投資家が、1982年8月から44年間も続いている上昇相場で育ってきている。
その間、ブラックマンデーや同時多発テロ、リーマンショックなどの暴落もあったが、どれもこれもクリアしてきた。
上昇相場しか知らない投資家が大半の世界の株式市場だ、彼らからすると「まだまだ株価は上がる」しか考えないだろう。
一方、イラン問題などによる原油価格が1バレル100ドル台へ乗せたりで、長期金利は上昇気味である。
来週から再来週に賭けて、米FRBも日銀も政策決定会合が開かれる。 そこで政策金利を引き上げられるのかどうか。
また、世界的なインフレ圧力も無視できない。 それらを嫌気して、米国も日本も株価全般は大きく下げているわけだ。
ここまでの44年越しの壮大な上昇相場も、もうそろそろ下げに転じてもいいと判断すべきか。
多くの投資家にとっては、「まだか、もうか」、なんとも悩ましいところだろう。
われわれ本格派の長期投資家からすると、なにも悩むことはない。 高くなったものは売っておけの一言だ。
ずっと続いてきた壮大なカネ余りバブル高も、インフレ傾向やそれにともなう金利上昇には勝てない。
そう、経済合理性の刃が突き刺さってきているわけだ。 さすがのカネ余りも、どこかで急速にしぼみ出すだろう。
その前に、バブル高してきた株式は売って、実体経済をベースとした投資ポートフォリオへの着地を急ごう。
インフレや金利上昇があっても、実体経済はそれを織り込んで続いていくだけのこと。
