投資は買っておいた投資案件を売って利益を確定する。 それでもって、一件落着となる。
つまり投下資金を回収して、どれだけ利益を上げられたかでもって、投資の成否が問われるわけだ。
ところが、ずっと上昇相場が続くと、利益確定の売りやら、売りのタイミングを計る必要はない。
下手に売らず、そのまま保有していれば、どんどん含み益が膨らんでいってくれる。
それでもって、投資は順調に進んでいると判断できるし、それが正解となるわけだ。
米国株でいうと、1982年の8月から今日まで44年間、壮大な上昇相場が続いている。
途中で、1987年10月のブラックマンデー、2000年2月のITバブル崩壊、2008年9月のリーマンショックなどがあった。
凄まじい暴落となったが、いずれも驚くほど早く株価全般は底を打って、再び上昇トレンドに戻っていった。
多くの投資家は一瞬、慌てふためいたものの、売りが売りを呼ぶ暴落地獄に堕ちていくことはなかった。
結果として、保有している投資案件は、そのままにしておくのが正解となった。
その間に、金融当局による金融緩和政策で、これでもかこれでもかの資金供給と金利引き下げが続けられた。
投資家からすると、とにかく買って買って買いまくれの、天国のような状況が44年間も続いたわけだ。
これは、個人投資家も機関投資家も一緒で、買いポジションを高めることはしても、利益確定の売りなど念頭になし。
そういった、利益確定の意識も経験もない投資家たちによって、米国株市場の上昇相場が続いているのだ。
機関投資家の運用者たちにしても、ただ買いポジションを維持し続け、新規流入資金でもってさらに買うだけのこと。
それをもって、プロの運用となってきたわけだ。 アクティブ運用ならば、ポートフォリオの内容を変更していく。
ところが、彼らの大半はインデックス運用にシフトしてきたから、ポートフォリオ調整など必要もない。
さてさて、利益確定の売りなどまったく知らない投資家ばかりの上昇相場だが、いつまで続くのだろうか?
彼らが売らない限り、上昇相場は崩れっこない。 政府当局も株価上昇は歓迎である。
となると、一般的には、このまま米国株の堅調は続くとみるのが妥当なのかもしれない。
しかし、われわれ本格派の長期投資家からすると、どう考えてもバブル現象である。
バブル現象は、どこかで必ず経済合理性の刃が突き刺って、はじけ飛ぶ。
その経済合理性の刃だが、いつどう働くかだ。 もう、そう遠くないと思うが。
