リーマンショック時に、金融恐慌を回避しようということで一気に加速した世界的なカネ余りはそのまま続いている。
そこへ、この44年間ずっと上昇相場の中にいた世界中の投資家たちによる、下げを知らない買いっぷり。
このふたつが重なり合って、世界の金融マーケットをこれでもかこれでもかと押し上げている。
さすがに相場展開的には熟してきており、時折ドサッと売りが出る。
大きく下げるや、すかさず強烈な買いが入って、またぞろ上昇相場トレンドに戻っていく。
結果的には、強い上昇相場に特有のスピード調整の値固めを経ては、さらなる上値追いに入っていっているわけだ。
そう、文句のつけようがない上昇相場の展開が続いているといったところだろう。
もちろん、買いまくっている個人や機関投資家たちからすると、それ行けドンドンである。
一方、われわれ本格派の長期投資家からすると、これは超のつくバブル現象で、下げへの準備は万端である。
たとえば、バブル現象の一端として、プライベートクレジットとかプライベートエクイティの跋扈には要注意だ。
どういうことか? リーマンショックの反省で米国中心に銀行の融資に対する規制が強化された。
その横で急激に拡大していったのが、プライベートクレジットとかの資金供給手法である。
これは、主として投資ファンドなどが世界中の年金基金や機関投資家そして富裕層から資金を集めたもの。
その資金を金融マーケットに投入して、運用成果を高めの配当金として出資者に還元する。
長い上昇相場に乗って、高配当が続いたから、プライベートクレジットなどへの資金流入は、うなぎ登りで拡大してきた。
そして、あっという間にプライベートクレジットなどは、世界の銀行の融資残高を超える規模にまで膨れ上がった。
銀行融資に関しては、各国の中央銀行の監視下にある。 つまり金融当局によってコントロールできる。
ところが、銀行融資をはるかに上回る巨額資金がプライベートクレジットとして、世界の金融マーケットに流れ込んでいるのだ。
そのプライベートクレジットなどだが、資金流出が相次いでいるといった報道が多くなっているのには要警戒である。
ひとつ間違えると、リーマンショック時の証券化商品と同様の大混乱を引き起こしかねない。
あの時は、各国政府と中央銀行が一致協力して暴落を抑え込んだ。 同時に、銀行融資への監督強化でもって金融マーケットを安定化させた。
今度バブルが弾けると、世界の金融当局もコントロールしようがない大混乱となるのは必至。
そのあたりは、別の機会に書こう。
