信じて託す、さてさて

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 投資信託は文字通り、投資による財産づくりを信じて託すものである。 投資運用のプロに虎の子を預け、しっかりした運用で資産を大きく育ててもらう。 その器が、投資信託というものである。

 一般生活者など小口投資家が、その意思さえあれば誰でも財産づくりに入っていける、また小口資金でも受け入れてもらえる。 運用に預ける資産は、信託銀行が信託財産として安全確実に守ってくれる。 そんなわけで、投信はきわめてすぐれた運用商品である。

 その投信だが、投資運用のプロといわれている人たちの力量を信じて、大事な財産を託すことができるという期待感が大前提となっている。 期待感の裏付けが実績である。

 ところが、日本の投信業界は一般生活者の財産づくりという期待感にさっぱり応えていない。 ちなみに、先週末の日経の日曜版でみると、日本を代表する投信ファンド46本のうち、基準価額が1万円を超えているのはたったの9本でしかない。

 売れ筋の投信は毎月分配型で、元本を取り崩して毎月の配当に回している。 そのため、基準価額が8000円とか5000円台に下がってしまうのもやむを得ない。 投資家もそれを納得して買ってくれている。 そう投信業界は主張する。

 どう主張するのも、投信業界の自由である。 また、現在のビジネス収益最大化を狙うのは、企業経営のしからしめるところ。 個々の投信会社も販売サイドや投信業界も好きにやればいい。

 ただ、日本全体からみると実に惜しい、もったいないの一言。 日本のような個人の預貯金残高が経済規模の1.7倍に達する国で、しかも預貯金の利子が0.02%程度といった状況下、本来なら投信がガンガンに伸びていていいところ。

 年金の将来不安がひたひたと高まっている中、しっかりした財産づくりをしておきたいニーズはどんどん高まっている。 それなのに、預貯金の年0.02%の利子収入では、財産づくりにほど遠い。

 まさしく、投信の出番である。 たとえば、うちのさわかみファンドは設定来15年半になるが、年率4.8%という運用実績を残している。 預貯金利子よりはるかに高い運用リターンであるし、平均株価の伸びにも2倍以上の差をつけている。

 これだけの実績はどこから来ているかというと、まったくブレルことなく長期の株式投資を貫いてきたこと。 そして、投資家顧客からの入金が相場環境の悪い時ほど大量にあったからだ。 まさに、さわかみファンドを信じて大切な資産を託してくれる、投信本来の姿を投資家顧客が追求してくれている。

 そういうさわかみファンドだが、顧客数は12万人弱で伸び悩んでいる? さわかみファンドの実績ならば、顧客数が100万人、300万人と伸びていっても不思議ではない? 強力な営業をかければ、いくらでも運用資産は集めらる?

 そこが、さわかみファンドの挑戦である。 実績はどんどん積み上げてやる、しかし強力な営業をかけるとか直販の姿勢を崩す気はさらさらない。 投信本来の姿を、とことん追求していく。

 流れは必ずやって来る。 日本の一般生活者が、さわかみファンドのような本物の投信に対する認識を一気に高める時は、もうそう遠くない。