投資で難しいのは?

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投資は難しいを、ことあるごとに聞かされる。 それは、マーケットを相手にして儲けよう儲けようとするからだ。

前々回にも書いたように、本物の投資をしている限り、投資は難しいなんてことはない。

なにしろ、生活者にとって大事と思う企業を応援しようで、株価が大きく売り込まれている時に買いに入る。

経済状況や投資環境が良くなってくれば、それを先回りするように株価は上昇をはじめる。

それをみて、儲けよう儲けようのマーケット追いかけ投資家が買い群がってる。

いってみれば、にわか応援団の大挙出動だ。 なら、金儲け狙いの彼らにしばらく応援を任せようかと、売り上がっていく。

大きく売り込まれていた時に応援買いに入った。 株価が戻りに入って来てからは、どこで売っても結構な投資収益を確保できる。

これが、本物の投資というものである。 投資収益は後からついてくる。 だから、リターンというのだ。

ともあれ、本物の投資をしている限り、投資は難しいなんてことはない。

すこし時間がかかるだけだ。 だから、投資は長期のスパンで取り組む。 つまり、長期投資が王道といわれるわけだ。

では、なにが投資で難しいのか? これこれといった将来のリターンを約束できなこと。

とりわけ、長期の財団づくりにおいて、20年30年といった大きな読みが、なかなかできない。 そこに尽きる。

先ほども書いたように、本物の投資をやっていれば、投資のリターンなんて後からついてくるもの。

かといって、これこれのリターンが得られますよといった数字を前面に出して、顧客資金集めの営業はできない。

だから、どうしても投資家顧客には現在のマーケット動向に沿って投資商品を提示することになる。

もちろん、さわかみファンドのように23年間の実績を誇ることはできる。

23年もの実績を誇ったところで、「それは過去の話でしょう」といわれたら、そこまでだ。

これからも同じような成績を出す保証はできないでしょうとなって、顧客営業は万事休す。

最近、つみたてNISA をはじめ、若い投資家たちの投資熱が高まりつつある。

それも、年金問題や老後のことを考えるに、財産づくりへの関心が高まって不思議ではない。

そこで、米国株などに特化した投信に資金が大挙群がっていると言われる。

それは当然だろう。 低迷する日本経済に対し、新興の巨大企業が跋扈している米国株は輝きと期待にあふれている。

新しく投資をはじめる人たちからみても、米国株の方がいいと判断するのが自然だろう。

とはいえ、その判断の中には、世界の金融マーケットはカネあまりバブルの最終局面にあるなんてのは入っていない。

バブルがはじけると、大きなショックを蒙りかねない。 そこで、どう対処して良いかも判断に迷う。

このあたりが、一般的な長期の財産づくりの難しいところである。

われわれ本格派の長期投資家からすると、バブル崩壊も読み込んだ上で、淡々と投資しているのだが。