お金をまわす経済効果

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経済なんてものは、お金がグルグルまわることで、いくらでも拡大発展する。

といっても、現在進行形の金融バブルはきわめて質の悪い、お金のまわり方である。

金利をゼロ同然にまで下げ、資金を大量に供給して、ひたすら金融マーケットを拡大させているだけのこと。

たしかに一部の人々の金融所得は大きく膨れ上がっているが、国民全体でみると低所得化が進んでいる。

国民全体が豊かになっていかないのでは、経済が健全に拡大発展しているとは言えない。

もっとも、日本はじめ先進各国は金融マーケットの拡大から経済全般への波及効果を狙ってはいるが。

なかなか思うようには経済の成長率は上がらない。 せいぜいコロナ不況の反動で一時的な活況を期待するぐらいか。

つまり、お金のバラマキでもって経済を成長させようとしても、バブル化するのが落ちである。

やはり、消費が膨らまないことには経済は拡大しないし、まわり回って人々の所得も増えない。

その消費だが、モノの購入だけとは限らない。 モノへの消費を超えて、生活の質を高める方向でお金をつかうことでもいい。

たとえば、手もみ足もみ店を利用すると、支払った3000円とか4000円は、そのお店の収入となる。

その収入が従業員への給料となったり、家賃の支払いとなっていく。

給料は次の消費につながっていくし、家賃は大家さんの収入として金利支払いなどに充てられる。

かくして、お金はグルグルまわって、次々と別の誰かの収入となっていく。

これが経済活動であって、対価として支払うお金の量が増えれば増えるほど、経済は成長することになる。

生活に必要なモノはほとんど買い揃えた日本のような成熟経済では、モノを超えた消費を拡大することが急務である。

それには、生活に豊かさや潤いをもたらすような方向で、お金をどんどんつかうことだ。

経済が伸びないからとかの将来不安で、お金を貯め込んではいけない。

お金を貯め込んでは、経済をますます縮小させて、さらに将来不安を高める悪循環となってしまう。

それが、日本経済の現状である。 この現状を打破するには、国民一人一人が生活の質を高める方向で、お金をつかうしかない。

そう、お金をまわす文化を、みなで意識して高めていくことだ。