先進国でも断トツに高い日本の法人税の引き下げが検討されている。 検討などのんびりしたこと言っている前に、できるだけ早くできるだけ大幅に法人税を下げてもらいたいもの。
法人税を引き下げると、それだけ企業にとって経営の自由度が高まる。 積極的な拡大投資に打って出たり、雇用を殖やしたりで経済活動を活発化させる。 その結果として、企業の利益も増大し納税額も増えることになる。
これを、法人税減税のパラドックスという。 実際、ヨーロッパ諸国や新興国で法人税を大幅に引き下げた国々で、逆に法人税収額が増加したケースが多く報告されている。
もちろん、日本の法人税が20%台に下がれば、国内での起業意欲も高まるし、海外からの投資も増える。 それも日本経済の拡大発展に大きく寄与する。
いいことずくめなんだが、財務省はじめ一部の政治家や既得権益層は、なかなか重い腰を上げようとしない。 法人税減税の財源がない、租税特別措置の撤廃を迫られる、などを理由に反対論を繰り広げている。
その辺りは、マスコミ報道を含め興味を持って調べると、いろいろな不合理がわかってくる。 ここでは、もっと抜本的なところを一緒に考えてみよう。
結論から先にいうと、法人税はもちろんのこと個人所得税も、そして相続税も大幅に引き下げるべきである。 同時に、規制緩和と民営化に向けて大鉈を振るうのだ。
企業や個人に、積極的に動いた方が得だよというインセンティブを与えることが先決。 経済活動の主体に富の創造や増殖の意欲を高めさせることで、経済活動のパイを拡大することが、なによりも優先されなければならない。
先ずは、経済の拡大成長力を高める。 そうすれば、税収入は放っておいても後からついてくるもの。 ところが、日本ではとにかく税収確保から始めるから、打ち出す経済政策がどれもこれも現状からそう変わらない、しみったれたものになってしまう。
個人減税や相続税軽減も、どしどしやるべきである。 すったもんだしたが、マイナンバー制度が2年後から実施される。 マイナンバーによる徴税を充実させれば、すべての個人から公平公正に税を徴収できるから、結果的には減税分以上の税収も見込めるはず。
俗語に、豚は太らせてから食えというのがあるが、国も税を取ることばかりから発想を転換すべきであろう。