主役たち、それを支える人々、そして組織

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さわかみグループでは、さまざまな分野で社会に良かれと思う活動を展開している。

一般財団では、10数年にわたる熊野古道の修復や植林をはじめとして、プロスポーツ選手のセカンドキャリア、マイナースポーツの支援など、幅広く活動をしている。

お金をまわそう基金での寄付文化の醸成、オペラ財団での才能発掘などは、いつも書いている通り。 その他のグループ各社でも、いろいろやっている。

やっていると、いくつかの不合理や寄生虫化(?)現象に驚かされる。

スポ―ツや芸術において、その道に秀でた人たちの能力は、まさに天から与えられたもの、主役と呼ぶにふさわしい。

そういった主役たちに畏敬の念をもって支える人々も一杯いる。 多くは純度が高い。

それが発展して(?)、主役たちを支える組織や協会となってくると、話はややこしくなっていく。

いつの間にか組織や協会が主役然とした顔をして、スポーツ選手や芸術家たちを駒のように動かすこともしばしば。

もちろん、組織的なサポートがなければ、試合も公演や展示会もままならず、主役たちの力を世に知らしめる機会は激減する。

したがって、スポ―ツや芸術を支える組織的な活動は、いくらでも活発であっていい。

しかしながら、寄生虫化現象は美しくない。 オリンピックやサッカーの FIFA といった大組織が商業化に走り、役員たちの貴族的な生活は、しばしば報道される。

そういった弊害は、身近なところでも横行している。 スポーツ選手や芸術家たちを支援していくよりも、組織の維持拡大が先といったおかしな方向だ。

その横で、多くの組織や協会が役員や職員を食わせるためにどんどん肥大化しているのも、寄生虫化現象のひとつである。

一例を挙げれば、協会が会員から年会費を徴収し、それが巨額の資金プールとなっていたりする。

また、偉い先生のお墨付きが得られないと、出展やオーディションの参加資格を満たせないなんてのもある。

おかしな現象である。 さわかみグループでは、どんな活動でも美しくありたいと願い、純度を高め続ける方向を邁進していく。