長期投資の基本を貫こう

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明日より自分は完全に自宅待機で、主として新著の原稿書きに集中します。

そういうわけで、この長期投資家日記もお届けするのは、4月14日までは時折というペースになります。

そこで今日は、敢えて2週間分をまとめたものにします。 そういった荒っぽいことができるのも、長期投資の強みです。

第1段階 株価暴落→金融バブル崩壊→ジャンク債はじめ金融商品全般に売りの連鎖→企業倒産多発と金融機関は不良債権の山→金融マーケットは大混乱に

第2段階 マネーの収縮→さらなる資金供給で中央銀行の財務がますます悪化(信用力低下)→景気対策の財政出動で各国の財政逼迫→国債売りで長期金利は上昇へ

第3段階 マーケットのみならず経済の現場も大混乱に陥る→ガラガラポン状態の中でゾンビ企業が消えていき、自助自立の実力企業が台頭してくる→金利は正常化し健全な経済が復活する

このような展開で、第1段階が、いよいよ始まったぞ。 2~3年で第3段階まで行ってしまい、すべてが片付いて世界経済はスッキリするぞと期待していた。

それが、新型コロナ問題が深刻化して、第1段階の中途で各国は前例のない規模での財政出動と、中央銀行による無制限の資産買取りに踏み切った。

なんのことはない、バブル崩壊どころか、バブル再燃に世界が一致協力するといった方向でギアは逆回転しだした。

こういった状況になってしまったのだから、コロナ撲滅と経済活動の立て直しは急務であり、それに全力を注ぐのは当然である。

その流れから考えるに、コロナ問題が収束するころから、世界経済は復活に向けて、すさまじい反動の活況となろう。

おそらく半年から1年で、世界経済は元の水準にまで戻ってくるだろう。 すごい好況感で、株価全般はぶっ飛んで上がっていく。

問題は、そこから先だ。 経済活動が軌道に乗ってくると、大量に供給されたマネーはお役御免となり、行き場がなくなってしまう。

あり余った資金が行き場を失うと、なにかに向かって暴れ出す。 それが、マネーの本性である。

つまり、バブル化だ。 そう、もう一度、第1段階からやり直しとなる。 今度は前回よりも、はるかに大規模なバブル化だ。

どうして第3段階まで行ってしまうのかって? そもそも、金利をゼロにして資金を大量供給すれば、経済活動は活発化するという考え方が、バブル思考である。

いくらこれでもかこれでもかと資金をばら撒いても、またマイナス金利にまでもっていっても、世界の景気は良くならない。

期待した、2%インフレもなかなか達成できない。 それどころか、異常なまでの金融緩和の副作用が必ず出てくる。それが、第3段階までのステップなのだ。

このような展開の中で、われわれ長期投資家は自助自立の経営をしていて、なおかつ生活者にとって欠かせない企業を応援するのみ。

つまり、熱く応援するスタンスを守って、大きく売られたら応援買いに出る投資を淡々と繰り返していくのだ。

その間に、第1段階から第3段階まで行ってしまい、経済は自然と正常化していく。 そういった大きな流れにも乗れてしまう。

長々と書いたが、これが本格派の長期投資である。 なにも怖れることなく、マイペースで長期投資を進めていこう。