昨日も派手に下げた。 今度は、資源国の通貨が大きく売られているからとかを理由に売りが嵩んだ。 売りが嵩んでいるといっても、皆がみな値下がり損失の拡大に狼狽して保有株の売りを出しているわけではない。
こういった不安材料を良しとしたり、ドカーンと売り崩しては投資家の弱気心理を煽り、皆が慌てて売りに走ってきたところを買い戻して大儲けしようという連中もいる。 彼らにとっては、新年早々から荒稼ぎのチャンス到来である。
そういったマーケットの価格変動から一歩離れて、マイペースの長期どっしり投資を続けるのが、われわれ長期投資家である。 マーケットの動揺を横から眺めていると、おもしろいことに気付く。
たとえば、昨日の下げで東証第1部上場銘柄の予想配当利回りが2%にまで高まった。 預貯金の利子0.02%と比べるに、100倍の高利回りである。
これは平均の予想配当利回りであって、個別では3%台とか4%台の銘柄がゴロゴロしている。 10年物国債の利回り0.2%ちょっとなど遠く及ばない、すごい投資収益が見込まれるのだ。
いつの暴落相場でも、そのうちマーケットは一時の売り先行から落ち着きを取り戻すし、投資家にも冷静な判断の余裕が生まれてくる。 すると、配当利回りの高さに魅力を感じた買いが必ず入って来る。
だったら、われわれ長期投資家は現在の安値水準を、さっさと拾っておけばいいだろうとなる。 別に、マーケットが今日明日でなくなってしまうわけでもないのだから、ここで買っておかない理由はない。
もっとすごいことは、原油安だ資源安だで、マーケットも投資家もおたおたしているが、誰も彼もマイナス効果しか見ていないという事実。
エネルギー価格や資源価格が安くなって嬉しいのは、世界中の消費者である。 たしかに、エネルギー関連企業や資源関連企業の経営環境は悪化しているし、そちらの分野では経営不振や失業増加も懸念される。
いっぽう、エネルギー安や資源安を享受する生活関連企業にとっては、コスト安に売り上げ拡大と二重に追い風が吹いているのだ。 世界経済全体でみて、どちらの方がより大きな比重を占めるかは議論の余地もない。
そう、世界中ほとんどの人々にとってみると、世界経済は実にありがたい展開に向かっているのだ。 だから、この安値はどんどん積極的に買っておこうといっているわけ。
マーケットの日々の動揺が怖いと思うなら、さわかみファンドに資金を預けてしまえばいい。 皆さんに代わって、本物の長期投資を堂々とやってのけてくれる。 最高に安心できるパートナーであるのだから。