夏枯れ相場もおそらく今週一杯だろう。 投資家の夏休みが集中するこの時期には、ちょっとした売りで株価全般がどどっと下がる現象が頻繁にみられる。 そういった売られがちの相場展開も、来週ぐらいからは持ち直してくるはず。
まあ、目先の相場動向など長期投資家にはどうでもいいこと。 夏枯れだろうとなんだろうと大きく売られたら、ありがとうといって買い増しを進めればよいだけだ。
それよりも、どういった企業を応援買いしていくかの検討は怠りなく進めたい。 いまも10年先もずっと大事と思える企業はどこか、生活者の目線で厳しく追いかけよう。 それも、絶対になくなっては困るといった、たっぷり感情を込められる企業かどうかだ。
同時に、将来に向けてこんな社会を築いていきたいと願う方向で、研究開発を積極的に進めるなど経営資源を投入している企業も、どんどん見つけていきたいものだ。
そういった応援企業あってこそ、長期投資家は下げ相場を逃げることなく買っていくことができる。 多くの投資家が売るなら売れ、こちらはいくらでも応援の買いを出してやるわい。 なにしろ、この企業とこの企業が元気をなくしたら、困るのは自分なんだから。
そのように考えると、応援しない理由はない。 いくらでも感情を込めたくなる。 目先の小さな利益計算に追われた投資のまね事などくそ喰らえだ。
こう書いてくると、多くの人々はもっと冷静かつ理知的に投資すべきと反論するはず。 そういった、一見もっともらしい意見は長期投資に百害あって一利なしである。
なぜなら、投資なんて安く買っておいて高くなるのを待つだけのこと。 安く買うなら、相場が暴落するなど皆が売り逃げに走っている時が一番。 だが、そういった時に客観的でも理知的にでも、まともな買い材料などあるはずがない。 なにが何でも応援するんだという熱い気持ちなかりせば、とても買えやしない。
考えてもみよう。 この暑い中、多くの企業は我々の毎日の生活を支える生産供給活動を一時として休むことはない。 ありがたいことである。 そう思うと、株価が売られ気味のいま、せめて応援の買いを入れようではないか。