日経マネーに連載されている ”ゴキゲン長期投資” が、150回を超えた。 スタートしてから12年半になる、超のつくほどの長寿連載である。 その間ずっと、読者の皆さんと一緒に本格的な長期投資というものを追及してきた。
2001年から04年にかけて銀行の不良資産最終処理で、日本の株価は1982年の水準まで叩き落された。 そこを、われわれは敢然と買い向かった。 そして、その成果を2005年から07年にかけて満喫した。 さわかみファンドの基準価額も、瞬間8000円を割る不名誉を蒙ったが、戻りに入ったらあっという間に2万円を超えていった。
その後、2007年の8月からサブプライム問題発生、2008年9月のリーマンショックで世界的な金融バブルの崩壊をみた。 株価は再び奈落の底へ突入するかのような下落で、2003年の安値をも下回った。 さすがに、さわかみファンドは前回の屈辱の安値よりは上の水準で踏みとどまった。
めちゃくちゃな株売りに、ここは長期投資家の本領発揮だ。 成績には目をつむってでも企業の応援買いをする時ぞと、買い増しに徹した。とはいうものの、それから5年半もの間、われわれは買えども買えども売り叩かれる闘いを余儀なくされた。 その間、さわかみファンド仲間の皆さんも日経マネーの読者も、”これが長期投資なんだ” とぶれることなく頑張り通した。
その果実が、いよいよこれから大きく実ってくるぞという感じになってきた。 折も折、日経マネーの編集部から連載150回を記念して緊急出版しようじゃないかと提案を受けた。
ちょうど株価全般も戻りに転じてきている。 ここは長期投資家としても大きく波に乗ってやるぞ、それにはこんな方針で行こうというメッセージを発信したい。
ということで、今日中に原稿を仕上げるべく連休返上で執筆を急いだ。 3月11日の出版に間に合った。
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