セイコーエプソンの労働組合が2008年に設立したユニオン投信は世界で初めての試みというか、
これまで誰も考えたことのなかったコンセプトである。
労働者の利益を代表するはずの労働組合が、
資本主義の華ともいえる投信会社を作ってしまうという、前代未聞の価値創造をやってのけてしまった。
もともと労働組合の活動がいつまでも賃上げ闘争だけではないだろうと、
エプソン労組は早い段階から組合員や従業員のライフプランニングとか社会貢献活動に視点を移していた。
もちろん、確定拠出型年金である日本版401Kプランへの取り組みも早かった。
いろいろ積極的にやっている間に、大きな問題にぶち当たった。
それは、日本にまともな意味で生活者の見方になろうと設計された金融商品が存在しないという現実。
積み立て定期、各種保険、投信など金融商品は山ほどあるが、
どれもビジネス収益追求のためのものであって、生活者つまり受益者の利益は後回しが常態化している。
ないならないで、真に生活者の味方になる金融商品を作ってしまえということになって、
エプソン労組はユニオン投信を設定したわけだ。
なぜ投信なのか?
誰もが1万円から参加できて、自分年金あるいは財産づくりを目指せるからだ。
本格派の長期保有型の投信であれば、長期投資で世の中にお金をまわしていく作業もやってしまう。
それはそのまま経済の活性化につながっていき、生活者にとってどれだけ嬉しいことか。
そのユニオン投信に多くの労働組合が強い関心を寄せている。
組合員や従業員、下請けさんや出入り業者さん、
そしてそれらの家族、はたまた地域住民のすべてが、
長期保有型の投信を通して財産作りや自分年金づくりを目指せるなんて、すごいじゃないか。
まさに、労組が前面に立って世に訴えるべきだろうという流れが強まっている。
これから、面白い展開が見られるだろう。
今日は20時からインベスターズTVの生放送。
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