国際法とか世界各国間の秩序とかを、まったく無視した力の横暴が続いている。
トランプ氏にとっては自分の判断がすべてで、彼の思うがままを世界最強の軍事力でもって押し通している。
そのひとつ、米国とイスラエルによるイラン空爆も4週間目に入ったが、それこそ破壊し放題だ。
それに対し、イランはミサイルやドローンによって反撃をし、それが中東各国にも及んでいる。
また、海の要衝といわれるホルムズ海峡が事実上の封鎖で、日本などへの原油輸送が滞っている。
世界の平和を脅かすのみならず、エネルギーの供給不安が各国の経済活動に重くのしかかってきはじめている。
まさにトランプ氏のやりたい放題だが、そのうち各方面から急ブレーキがかかるのは間違いない。
たとえば11月の中間選挙では、さすがにアメリカ国民も多くがトランプ政治にNOを突き付けよう。
ここまでも、移民排斥で軍隊を派遣するなど強権を振るってきて、トランプ政治は国民の反発を買ってきた。
そこへ、今回のイラン空爆でWTIなど世界の原油価格が急騰し、世界最大の産油国である米国内でもガソリン価格が上がっている。
それでなくても、トランプ関税のしわ寄せが米国の輸入物価に及んできているのだ。
これからインフレ懸念が高まろう。 そうなると、トランプ氏が要求している利下げどころではなくなる。
あるいは、もっと早い段階からトランプ政治に対し、NOが突き付けられることも有り得る。
簡単な話、米国やイスラエルが派手に空爆を続けているが、そのうちミサイルや弾薬の不足に直面しよう。
急ぎ米国の軍需産業に発注するにしても、そう簡単に生産はできない。 つまり、そのうち弾不足で空爆に急ブレーキがかかる。
ということは、米国は対イランのみならず世界に対しても、最強の軍事力という脅しがかからなくなるわけだ。
また、兵器調達に巨額の予算計上が必要となるが、それでなくても米国は以前から債務上限の壁にぶち当たっている。
いくら現時点では共和党議員が多数を占めているとはいえ、国家債務のさらなる引き上げを米議会が承認するかどうか。
このように、経済合理性や物理的な限界といった力が働くと、いかにトランプ氏といえども無茶は続けられない。
もうひとつ。 今日も株式市場は1800円を超す暴落となっているが、一応そこで止まっている。
そのうち、糸が切れたような棒下げとなっていこう。 上がったものは下がる、それが自然の摂理である。
そこからだ、われわれ本格派の長期投資家の出番は。
