信用の枯渇化

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石油関連の代表的な指標であるWTI が111ドルを上回ったということで、大幅な株安となっている。

日経平均株価でいうと4000円を超える暴落で、51000円台にまでの棒下げとなっている。

それこそ、あっというまに8000円強の暴落となってしまった。 高値から14%もの下げである。

投資家や市場関係者は株価急落に、さぞかし頭を抱えていることだろう。

イラン情勢が今後どうなっていくのだろう、原油価格の先行きはと、大騒ぎするものの状況を見守るしかない。

われわれ本格派の長期投資家からすると、いよいよ下がってきたなと、マーケット暴落を静かに眺めていられる。

ところが、ここまで買って買いまくってきた投資家たちからすると、急激に膨れ上がった含み損にどう対応するかで必死だろう。

個人投資家の場合は、早く売っておけば良かったと地団駄踏んだりするも、打つ手なしで下げ相場を見守るばかり。

一方、機関投資家は急激な成績悪化について、資金を預けてくれている顧客に、どう報告するかだ。

もちろん、米国とイスラエルによる突然のイラン空爆とか原油価格の急騰とかで、不可抗力的な下げに遭遇しましたと弁明はできる。

しかし、運用ポートフォリオが含み損を急膨張させた現実に、どう対応していくかの難題は残る。

せいぜい、どこか早い段階でイラン情勢が落ち着いてくれて、マーケットが買い戻しに入ってくれるのを願うのみ。

そこからだ、やっかいなのは。 注視したいのは、そろそろ売りが売りを呼ぶ展開にシフトする可能性だ。

たとえば、1兆8000億ドルともいわれるプライベートクレジット市場で解約が多くなっているとのこと。

個人の富裕層や年金などの資金が、5年とか7年の長期運用に資金を預けているファンドでの解約増加だ。

しばらく前からさみだれ的な解約の報道がなされていたが、今日あたりの下げで解約が急増する懸念ありだ。

解約が増加すると、ファンドでは現金化のための売りを迫られる。 それも否応なしの売りをだ。

そういった売りが、急激な下げに遭遇しているマーケットをさらに下げさせる悪循環となっていく。

この現象を、信用の枯渇化という。 これまでの上昇相場で、評価益などをベースとした信用供与でさらに上値を買い上がってきた。

それが歴史に例をみない金融マーケットでの信用膨張を演出してきたが、いよいよ逆回転の信用収縮に入るわけだ。

そうなってくると、イラン情勢や原油価格の急騰が収まったとしても、信用収縮の売りが止まらない展開となっていく。

そう、そこからは本格的な暴落が世界の金融マーケットに襲いかかってくる展開となっていく。

そういった可能性も頭に入れておこう。