6%ぐらいで、ちょうどいい

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長く、それも30年40年の時間軸で考える本当の財産づくりでは、一体どのくらいの成績が望まれるか?

米国の過去150年ほどの統計でみるに、年平均6%ぐらいの成績を積み上げれば、もう十分である。

その間には、2度の世界大戦があったし、大恐慌や世界恐慌、そして大小のインフレも経験した。

均してみると、物価上昇は3%ほどだったので、6%ぐらいの財産づくりをしておけば、資産価値は立派に純増していけた。

さらには、経済成長率も年4%前後だったから、それを2%ポイントも上回る資産形成となっていったわけだ。

それらから学ぶに、年平均6%ぐらいの成績を積み上げていくのを、財産づくりの目標とするといい。

そのためには、どっしりとした長期投資運用で、ゆったりと経済や景気の流れを先取りしていくに限る。

好例が、さわかみファンドであろう。 まだ21年と4か月の実績でしかないが、積み立て投資していたファンド仲間は年6.2%の財産づくりとなっている。

この間、日本経済は年1%にも届かない成長と、インフレどころかデフレ気味の物価上昇だったので、文句のつけようがない資産形成お手伝いとなっている。

ところが、機関投資家を含め運用の現場では、しゃにむに毎年の成績を追いかけるものの、10年20年の時間軸で均すと大した成績も残せていない。

マスコミなども、3年とか5年の成績評価でもって運用能力を云々するが、その時々の相場環境次第の順位となっている。

トップに並んだ運用会社やファンドの多くは、10年後に3年とか5年の成績順位をみると、はるか後方に沈んでいる。

20年の成績となると、そもそもそれだけ長く運用してきたファンド自体、ほとんどないのが日本の現状である。

いま、金融バブルが壮大に膨れ上がっているが、いずれ遭遇するバブル崩壊で、大半の運用が悲惨な成績にのたうち回ることになろう。

そんなものに付き合っていたら、長期の財産づくりどころか、とんでもない博打に身ぐるみ剥がれることになる。

このあたり、読者の皆さんも、しっかり考えてもらいたい。 これが、本当の投資リテラシーなんだよ。