笑ってしまうというか、感心してしまうのは、マーケットでの買い気の強さだ。
今日にもロシアのドル建て国債の償還が不履行(デフォルト)に陥るかもしれない。
また、米国の長期債利回りが2.14%台に乗せてきた。 ウクライナ情勢は緊迫度を高めている。
つらつら考えるに、金融マーケットは警戒モードに溢れていていいはず。
ところが、株価などは大きく上昇している。 まるで、ロシアそしてウクライナ問題は遠い戦争と割り切っているかのように。
いつでも、どんな時でも経済を動かさなくてはならない。 その意味で、株式市場が頑として取引を続けさせていることは立派である。
とはいえ、投資家たちの強気さは別物である。 まだまだカネ余りのエネルギーに溢れているのだろう。
ちょうど、崖っぷちに立っていて前進を阻まれているのに、後続がどんどん押し寄せてきているかのようだ。
先へ進めば、崖から落っこちてしまう。 さは然りながら、後続に押し出されてしまうのにブレーキがかからない図式だ。
こういったマーケット展開となってくると、値動きも荒れ模様となっていく。
すなわち、ドカーンと売られては、急反発するといった展開が、しばらく続くことになる。
派手に売られては、ドドドっと戻す。 そんなのを繰り返しているうちに、さしもの買いエネルギーも急速にしぼんでいく。
そして最後は、本格的な暴落相場に入っていく。 いよいよ、金融緩和バブルの崩壊だ。
そう読み通りにいくものなのか? 必ず、そうなる。 何故かというと、ここからは純粋に経済現象なんだからだ。
経済現象? そう、ここまではカネ余りをいいことに、買って買いまくってきた。
そういった買いも、後続が続かなくなれば、一巻の終わり。 逆に、今度はその重みがズッシリとのしかかってくる。
買って買いまくってきた投資ポジションだが、それが売り逃げという重みとなっていくのだ。
これは、もうどう止めようもない。 もう儲からない、損しそう、ということで売り逃げに走り出した投資家たちだ。
それも、ここまで買って買いまくってきただけに、とんでもなく巨額の買いポジションとなっている。
それらが押しなべて売りに転じるのだ。 津波のような売り圧力となって、すべてを押し流していく。
バブルの崩壊は、いつもそういった展開となっていく。 これは純粋に経済現象であって、売りが終わるまで続く。
今回のカネ余りが異常な規模だっただけに、売られる規模も半端ではないだろう。
かなり売り込まれたあたりから、われわれ本格派の長期投資家は、おもむろに買い出動するのだ。