バブルとわかってはいるが、買わざるを得ない?

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この金あまり株高、バブルだとわかってはいるが、このまま相場を追いかけていくしかないとする投資家は多い。

先ずは機関投資家だ。 彼らは年がら年中それこそ24時間、運用競争というものにさらされている。

上昇相場が続き、それがかなりバブっていると判断しても、勝手に途中下車することはできない。

自分が売った後、そう間を置くことなく下落相場となってくれれば、最高の投資判断となる。

だが、まだまだバブル相場が続きそうな間に、自分だけさっさと飛び降りるのはリスクが大きすぎる。

売った後も上昇相場が続けば、そのまま乗っかっている競争相手とは、ぐんぐん成績差がついていく。

それは、とても耐えられない。 そんなリスクを取るよりも、バブルだろうと何だろうと相場に乗っている方がよほど安全である。

そんなわけで、機関投資家の大半はズルズルと現在のばぶる株高についていくことになる。

一方、個人投資家は短期の値ざやを稼げれば良しで、バブルだろうとお構いなしに買ってくる。

バブル株高が続けば続くほど、どんどん多くの投資家が買い群がってくる。 米国のナスダック市場はそういった買いで沸騰している。

この人たちは、バブル崩壊で大やけどするまでは、大きな金儲けの妄想を捨てられず株式市場に飛び込んでくる。

まあ、こんな感じで、機関投資家も個人投資家の多くも、このバブル相場にまだまだついていこうとしている。

したがって、バブルだとはわかっていても、誰も売らないままじりじりと上昇相場は続く。

では、このまま金あまりバブル株高はずっと続くのか? いや、どこかで突然にバブルは吹き飛ぶ。

きっかけは、なんでもいい。 なにかの加減で、どんと売りが出るや、たちまち暴落相場に一転する。

なにしろ、ほとんどの投資家がバブルだと認識していたのだから、「これはマズイ、売らなければ」一色となる。

バブル崩壊なんて、いつもそんな展開で瞬時に売り逃げの修羅場と化す。 皆が売り逃げに走るから、株価はみるみる下がっていく。

もうそうなったら、簡単には売れない。 運用成績どころか、評価損の山がどんどん積み上がるのを、指をくわえて眺めるだけとなる。

われわれ長期投資家は、そんな修羅場からは一歩も二歩も離れている。 バブル相場にのめり込んでいなかったから、平気そのもの。

もちろん、株価全般の下げで持ち株も値下がりする。 そこは、買い増しの大チャンスとなる。

長いめでみるまでもなく、長期投資家の本領発揮だ。 バブル崩壊で多くの投資家たちとは決定的な成績差となっていこう。