ノーベル経済学賞と平和賞

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仕事始めの昨日は、全体会議、経営会議、来客、ホールディングス会議、新年会と夜の11時までびっしり。

あらためて、新年おめでとうございます。 今年も長期投資家日記に楽しくお付き合い願いましょう。

新年のあいさつとして、グループ社員全員に向けて発したのが、上記の言葉である。

俺たち、このままいけば20年後ぐらいには、ノーベル経済学賞と平和賞を同時にもらえるぞ。 そう語った。

別に意識してノーベル賞を狙うとかではない。 向こうから笑顔で持ってきてくれるだろう。

それだけのことを、さわかみグループはやってしまうのだ。 考えてもみよう。

世界を見わたすに、株主至上主義の行き過ぎが、企業経営をはじめとして経済活動全般を短期の利益追求に走らせている。

それが、少数の富裕層と大多数の低所得層へと、社会の分断を招いている。

資本主義の発展を象徴してきた中産階級を急速に没落させているのだ。

その元凶は、表面的にはアクティビストや投資ファンドといった短期利益狙いの連中となっている。

裏には、人々の将来を支えるはずの年金マネーや銀行預金などの運用が、素知らぬ顔して控えている。

これらの巨額資金が競うように短期の運用成績を追求してやまない。 その結果、社会や人々の生活に大きなしわ寄せを及ぼしているのだ。

大きな矛盾であるが、いまや社会の構造となってしまっていて、誰も止められない。 それをみて、資本主義の限界だとかいわれるわけだ。

それに対し、われわれ長期投資家は一般生活者の資金を、生活者にとって大事な企業の応援にまわそうとする。

社会や経済の持続的な発展のため、長期視野でもって、しっとりとし落ち着いたお金のまわし方を大事にするわけだ。

これって、現在のマネー至上主義とは真逆の方向で経済拡大再生産を図っていくことになる。

すなわち、どうにも身動きが取れなくなってきたマネー至上主義や、それを支える経済理論などの限界に対し、我々はこうするよといって長期投資を進めていく。

さっさと長期投資を続けていくことで、資産形成も進み経済的な自立も見えてくる。

いってみれば、自助による富の再分配である。 企業の成長と経済の発展を応援しつつ、自分もその果実を享受するのだから。

多くの人々が長期投資に参加すれば、それだけ貧困は減っていく。 また、長期投資で殖えたお金をカッコ好くつかうことで、経済的に苦しい人々にお金がまわっていく。

社会の底辺へお金が優しくまわっていくことで、争い事も減っていく。 これが世界に広がっていけば、世界も平和に向かう。

どうだろう、これだけのことが長期投資でもってできてしまうのだよ。 すごいと思わない?