2020年に向けて

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今日で今年の仕事納め、願わくは「さわかみファンドの基準価額が大幅高で年越ししたい」もの。

というのも、おそらく来年はどこかで、世界のマーケットも経済も大荒れの展開となっていくだろう。

嵐の前に基準価額を大きく上げておきたいと願うのは、ファンド仲間の皆さんに少しでも安心感を高めておいていただきたいと願うからだ。

もちろん、こちらは大嵐を敢然と乗り切る準備は着々と進めている。 それが本格的な長期投資というものなのだから。

したがって、嵐が過ぎ去ってみれば、さわかみファンドはずっと高いところに行ってしまっていたということになろう。

だから、今日の基準価額が少しでも高くで終わって欲しいと願うのは、まあ気分の問題でもある。

ともあれ、先進国中心にマイナス金利やダブダブの資金供給で景気を支えているが、しょせん張りぼての景気である。

張りぼての景気だから、風船みたいなもので中身はほとんどない。 どこかで穴が空いたら、たちまちしぼんでしまう。

それを、バブル現象という。 世界とりわけ先進国のどこかで、ひとつ狂いが生じたら、たちまち全体へ連鎖する。

つまり、バブルの終焉である。 それが、もういつ起こってもおかしくない状況なのだ。

実は、2019年の初めにも同じような予測をしていた。 しかし、なにも起こらなかった。

だからといって、来年も空鉄砲で終わるとは、どう考えても思えない。 なぜなら、経済の不健全化がますます進行しているのだから。

ポピュリズムやら自国利益中心主義やら、金融にすべてを押しつける政策やら、どれもこれもブレーキがかからなくなってきている。

それを好感しているのが、せいぜい株高と不動産投機である。 そちらの方向では、もうバブル化現象といっていい状態である。

いつのバブル現象も、どこかで突然に終焉を迎える。 マーケットは大混乱し、経済活動の上っついていた部分は吹っ飛ぶ。

しかし、後でみて見れば、経済が健全化の方向へ振れたということが分かる。 これを、経済合理性への回帰という。

大きな混乱を伴いながらも、世界経済は健全化の方向へ振れる。 これは、われわれ長期投資家にとっては待ってましたの展開である。

なにしろ、大バーゲンハンティングができ、その後に訪れる世界経済の健全回復の流れに、いち早く乗れてしまうのだから。

そんな意味で、来年は面白いし、挑戦し甲斐のある展開となっていくでしょう。

みなさん、どうぞよいお年を!