今日で14年

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 さわかみファンドが設定されて早くも14年が過ぎようとしている。 ここまで走ってこれたのも、ファンド仲間の皆様の厚いご支持があってこそで、この場を借りて深く感謝申し上げる次第です。

 ただ、12万人近いファンド仲間の信頼と期待にどれだけ応えられてきたか、そう思うと忸怩たるものがある。 現に、この6年間というもの下げ相場を逃げることなく買い向かってきたが、ファンドの基準価額は伸び悩んだままである。

 それもあって、一時は12万名を超えたファンド仲間数だが、この5年余りは増えもせず減りもせずの状態に終始している。 本当なら、いくら株式市場が2008年末に1982年の水準にまで暴落しようと、そういった下げ相場にもう少し抵抗した成績を残していたいところ。 それをみて、今頃は17万とか20万のファンド仲間に囲まれていなければならない。

 そういった安心感という面では、悔しいけれど力不足をさらけ出してきた。 大事な虎の子をお預かりさせていただく立場の我々には、資産価値の保全というものに、いくら神経を使っても限度はないはず。 今後の大きな課題である。

 反面、この6年間の断固たる安値買い増しは、そのうち大きく実ってくると期待している。 今年に入ってご解約の注文が入金を上回ってきたので、残念ながら買い増しのペースは落ちている。 それでも、昨年までのバーゲンハンティングは半端なものではなく、他のどのファンドの追随をも許さない。 その成果が、いつ爆発的に出だしてくれるかだ。

 やはりどこかで、さすがは長期投資のパイオニアだといった評価が、世の中で恒常的に広まっていってくれないと話にならない。 それが、明日からのさわかみファンド15年目の挑戦である。

 年金不安をはじめとして、将来に向けてどう生活設計していくかは、国民のすべてに大きな課題となっている。 アベノミクスも異次元の金融緩和も、ひとつ間違えると収拾のつかないインフレと長期金利の上昇で、経済社会の大混乱に直結する。 そういった事態になろうとなるまいと、さわかみファンドの本格的な長期投資は、その真価を世に問い続けることになろう。

 さわかみファンドがあってくれて良かった、そう思ってもらえるようになっていきたいものだ。