買い材料はないが、とにかく買っておこう

　ひどい下げが続いている。　海外からは次々と悪材料が押し寄せるし、円高も進むしで、日本株はまったく良いところなしである。　それでなくても腰の座った投資家が少ない日本株市場だから、下げるは下げるはの連続である。

　こういったときは、黙って買っておくのが一番。　なにしろ株価がやたら売られて安いというのが、最大の買い材料なんだから。

　もうひとつある。　こういった下げ相場が続いている間に、中途半端に買っていた投資家がどんどん振るい落とされていくことだ。　この効果は大きい。　それほど本腰を入れて買っていたわけではない投資家が、下げ続ける株価に値を上げて脱落していくのだ。

　残る買い方は、ちょっとやそっとの下げに動じない本腰の投資家ばかり。　また、長期の投資で大きく値上がり益を狙ってやろうといった、筋金入りが多い。　したがって、そのうち目先の売りが出尽くしてくるにつれて、株価は自然と下げ止まり、むしろ上値を狙い始める。

　そうなってくると、もう売りが枯れてしまっているから、株価は意外と軽やかに上昇していく展開となることが多い。　まあ、それを楽しみにして、ここはじっくり買っていこう。

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　澤上篤人「お金をまわして日本を元気にさせよう」
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長期投資家、澤上篤人（さわかみあつと）が、日々の思いを世に訴える。世の中を本気で考え、独自の目線で大事なことを伝えていくブログ。