どうも気に食わないのは、日本株市場にまともな投資家がいないことだ。 外国人投資家が昨年夏ごろから日本株を売り越しているからといっては、自分も売り逃げようとする。 あるいは、株はさっぱり儲からないが、インデックスの先物市場ならまだ商いが活発だから、そちらでトレーディング益を稼ごうとする。
どう判断するかは、投資家や投機家それぞれの自由。 機関投資家も含め先物売買だろうと、何でも好きにやればよい。 日本株は下落リスクが大きいと判断して売るのもよし。 マーケットは参加者それぞれの利益計算で参加するもよし、参加しないと判断するも良しなのだから。
気に食わないのは、ここで日本株を買ってやろうという投資家がいないという点である。
日本全体を見れば、少子高齢化の急進展や膨大な国家債務残高あるいは政治のもたつきなど、悩ましい問題が山積している。 それでも、国債はどんどん増発されている。 そんな状況下で、10年持っても年0.9%にしか回らない国債をまだまだ買おうとしている。
一方、企業サイドでは世界経済の成長に焦点を当てて積極経営を展開しているところが多い。 そういった企業の株価が売り先行でやたらと安いのだ。 配当利回りだって平均して年2.5%に回る。
どちらの方が、より安全で投資妙味も大きいかといった判断が、どうしてもっともっと表面化してこないのだろう。
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