昔からの教えだが、恒産なき者は恒心なしともいう。 人の生き方につながる大事な真理である。
ある程度の生活の安定がなければ、心穏やかに生きていけないということだ。
高齢化社会を迎えて、最近やたらと老後資産として2000万円だ、いや4000万円は欲しいとかが話題となる。
国の年金だけだと、どうしても足らない。 それを補うためにも、これこれの資産は確保しておきたいというわけだ。
でないと、悲惨な老後となることになる。 まさに、恒産なくして恒心なしである。
それもあって、投資だ資産運用だ、新NISA制度の活用だと、人々の間で投資熱は高まる一途となっている。
あるいは、世界株式が網羅されたインデックス・ファンドで、長期の株式投資のリターンを享受しよう。
それでもって、老後人生に備えようというのもあって、かなり具体的な方法論が示されている。
たしかに、世界的なインフレ圧力の高まりもあって、預貯金に甘んじているよりはずっと賢い。
しかしだ、最近の投資熱の高まりでは、とにかく投資すればいいとなっていて、危ういものを感じさせられる。
危うい? そう、世界の金融マーケットのカネ余りバブル高に乗っかっているだけといった面が強い。
いまは、それ行けどんどんだが、バブルが弾けたら、皆シュンとなるのは避けられない。
また、これだけ強烈なカネ余りバブル高の後だ、インデックス・ファンドも10年を超す低迷は覚悟しておこう。
そうなってくると、最近の投資熱は吹っ飛び、老後資産どころではなくなるかもしれない。
だから、自分の55年を超す投資運用経験からも、このカネ余りバブル高に対しては、ずっと警告を発信してきたわけだ。
当然のことながら、われわれ本格派の長期投資家からすると、いつバブルが弾けても大慌てとなることはない。
世の中、なにがあっても人々の生活はなくならない。 それを支える企業活動も止まることはない。
であるならば、投資も「もっと、のんびりいこうや」である。 そう、長期の企業応援投資に徹するのだ。
その路線で、きちんと長期の積み立て投資を続けていけば、自然と資産形成はできていく。
年金も、もらえれば儲けぐらいの気楽さとなり、年金財政は大丈夫かといった不安も無くなる。
その根っことなる長期投資だが、安定度と再現性の高い投資運用が絶対的に問われる。
いま投資熱を高めている皆さん、マーケットの株高に乗っかって喜んでいるだけだったら、危険ですよ。
