昨日も書いたが、ようやく金あまりバブルが崩壊しだしたぞ。 ここから大混乱は避けられないが、金利も経済も正常化に向かう方向で、いろいろすっきりするぞと想定していた。
ところが、新型コロナウイルス問題がパンデミック(世界的な大流行)危機に発展してしまった。
人々の外出制限や各国での入国禁止措置などで、世界の経済活動に急ブレーキがかかってきた。
そこで、米欧日などの中央銀行は無制限ともいえる金融緩和に踏み切った。 また、各国政府は所得補償など救済措置の検討に入った。
それを好感して、各国の株式市場は急反発に入っている。 ここまで棒下げしてきたから、その反動だけでも大きな買いエネルギーとなる。
さて、ここからどうなるのだろう? はっきりしているのは、パンデミック騒ぎが収まるまでは、大量の資金供給が続けられるということだ.
となると、せっかくのバブル崩壊が遠のくどころか、新たなるバブルを醸成しかねない方向にあるのだろう。
ちょうど、2011年9月の同時多発テロで経済活動が大混乱に陥るのを防ごうと、米国はじめ各国は大量の資金供給に走ったのと同じである。
せっかく、2000年のコンピュータの誤作動問題を乗り切って、世界は金融引き締めに向かっていたところだったのが、逆にすさまじい金融緩和をしてしまった。
それが、金融バブルに発展していって、2007年のサブプライムローン問題や、2008年のリーマンショックにつながっていった。
当時の米FRBグリーンスパン議長が「根拠なき熱狂」といって、もうお手上げ状況になってしまったのが、「金融の時代」とかを大騒ぎしたバブルであった。
今回も同様の方向にある。 大量の資金供給によって、バブル熱気は再燃しよう。 それを歓迎して、株価はすさまじい反発高をみせている。
一方、米欧日の中央銀行の財務悪化と財政の肥大化はますます加速するばかり。 その重さに耐えられなくなる時は、いずれ到来する。
そういった懸念を抱えたままの株価の反発だ。 まさしく、金あまりのバブル高であって、中身はない。
したがって、これから株価の乱高下はどんどん激しくなっていこう。 それに振り回されないのが長期投資家である。
先週も書いたが、大きく下げたらどんどん買っていこう。 そして、今日みたいな戻り反発高では、少し売っても構わない。
とにかく、ここから先とことん買い増しのスタンスを貫こう。 いつのバブルも、いつかははじけ飛ぶ。
その後に残るのは、人々の生活とそれを支える企業活動、つまり経済の本質部分だ。
そこに焦点をあてた長期投資は、なんの恐れもない。 今から、どんどん買い増しでいこう。