企業はスピードを上げつつある

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 週末は土曜日が名古屋、日曜日は福島でセミナーをさせてもらった。

 福島での参加者はちょっと少なめだったが、皆さんいずれも自立心を高めて生きていこうという意欲があふれていた。 大震災と放射能漏れとで、悲惨な状況下にあるが、それでも生きていかなくてはならない。 どう強く生きていくか、そこに長期投資がどんな役割を果たすのか、みなで真剣に話し合えた。 

 名古屋は満杯。 日本全体をみるに、政治も財政も経済運営も相変わらずもたついたままである。 年金やら税の一体改革やらで政治駆け引きをだらだらと続けるだけで、すっきりした方向性を打ち出してくれない。

 そんな政治には何も頼めないとばかり、企業の自助努力はますますスピードが上がっている。 そういった積極果敢な企業を個別リサーチするにつれ、いよいよ長期投資に拍車がかかってくる。 国は重苦しい足取りの運営を続けており、そこからは多くを期待できない。 一方、企業サイドでは新たなる富の創出に向けて着々と手を打っている。 それも、世界を舞台にして成長を加速してやろうと意欲満々である。

 どちらを頼みとするかは、考えるまでもないこと。 ところが、多くの人々は国がどうの政治がこうの言うばかりで、前向きの行動に踏み出そうとしない。 国や政治を待っていても、なんのプラスも期待できないとわかっているのに、そこから一歩も自助の行動に移ろうとしない。 まさに、ユデガエル状態に浸っている。

 われわれ長期投資家は、もう日本全体とかに付き合ってはおれない。 積極果敢な企業と一緒に、どんどん前へ進もう。 そんな展開の質疑応答を続けていたら、終わりごろ一人の方が手を挙げられた。 質問というより意見みたいなものですがと断りながら、現場の声を聞かせてもらえた。

 世界の成長に視点を置いたビジネス戦略が、いまや次々と形になってきている。 澤上さんの言われるとおり、企業の現場では円高とかを乗り越えて、将来に向けての布石をどんどん打っています。 もちろん、仕事はフル回転ですと。

 まさに、そうなんだろう。 元気一杯の企業を選別して長期投資していく限り、何の心配もない。 大いに楽しみである。

 今週水曜日夜8時からは、いつものインベスターズTVの生放送に出演します。http://www.investors-tv.jp/ で視聴できます。

 

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 本を出しました。今回は電子書籍版として、スッと読めるボリュームに抑えました。 さわかみ投信現社長の黒島の本も合せてご紹介します。ちなみに、黒島の本は紙媒体も用意しております。

 澤上篤人「お金をまわして日本を元気にさせよう」
 http://itunes.apple.com/jp/app/id475297966?ls=1&mt=8

 黒島光昭「特許物語」
 http://itunes.apple.com/jp/app/id459089234?ls=1&mt=8

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