ミスターマーケットとは仲良くなれないね!

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NY株式市場での昔からの教えに、「ミスターマーケットとは仲良くなるな」というのがある。

ミスターマーケット、つまり相場を相手に勝負するなという教えだ。

ちなみに、ここ数か月ほど、生成AIとか半導体関連の株式が、NY市場や東京株式市場で大人気となってきた。

そういった、マーケットで人気化している株式に買い群がって投資収益を得ようとするのを「順張り投資」ともいう。

ミスターマーケットと昵懇となるのも、順張り投資にのめり込むのも同じことで、相場というものが相手となる。

相場なんてものは、やたらメチャに人気化したり、急に冷え込んだりと、どう転がるか知れたものではない。

そういった変転自在の値動きに対し、証券マンや市場関係者たちは大騒ぎしながらもついていけばいい。

上げ相場でも下げ相場でも、マーケットが賑わってくれさえすれば、彼らは儲かるのだから。

また、トレーダーや機関投資家の資金運用では、マーケットでの値動きを取りに行くから、相場に動きがあってくれた方がいい。

一方、投資家からすると買うか売るかで、お金を張っている以上は、裏目が出たりすると大損となる。

大損は食らいたくないから、どの投資家たちも相場動向には、いつも神経を尖らせている。

ここまで買い上がってきたけど、相場が下げに転じるのなら、即座に売って利益確定と損失回避をしよう。

そういった順張り投資家たちが多いから、なにかあると相場はすぐさま反転する。

これが、相場なんてものは変転きわまりない動きとなる、その最大の要因である。

さて、ここからが大事なところ。 個人投資家一人ひとりが、なにを願ってマーケットに参加するのか。

もし株式投資の醍醐味を楽しみたいのなら、いま株式市場で人気化している銘柄に突撃していけばいい。

そして、変転きわまりない相場を乗り切って大儲けを狙う。 時として、大損食らうのも覚悟の上だ。

そうではなく、長期的な資産づくりを願うというのなら、ミスターマーケットとは仲良くならないようにしよう。

それには、値上がりしそうな株価を追いかけるのではなく、企業を応援する投資に徹すること。

まさに、われわれ本格派の長期投資家と一緒で、マーケットとはつかず離れずの立ち位置を守り、マイペース投資を貫くのだ。

皆が売る安い時に買っておいて、高くなるのを待って利益確定の売りを出す。

それが、安定度が高く再現性のある投資で資産づくりを進めていく王道である。