投資家はどこへ行った?

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NY市場が下げたのに同調して、東京市場も朝から派手に下げている。

10時ちょっと前の、いま現在、日経平均株価は860円ほどの下げとなっている。

その横で、長期金利は1.1%をつけてきた。 つれて、長期国債などは大きく値を下げだしている。

こうなってくると、メディアなど、マーケットコメンター達はさぞ大忙しだろう。

大きく下げているとか、この先どうなるであろうかなど、コメントする題材は山ほど出てきた。

それに対し、個人投資家の多くは勢いよく2階3階へと上がってきて、はしごを外されたような感じだろう。

また、今年に入って新NISAキャンペーンに乗って株式投資をはじめた人たちも、不安を覚えだしているかも。

一方、機関投資家たちは右往左往し、情報集めに躍起となり、どうしようかで会議室に籠りきりだろう。

どれもこれも、ここまでマーケットの勢いに乗ってきた人達の混乱ぶりである。

表題に、投資家はどこへ行ったのかと書いたが、自分の投資判断で行動する人たちが、ホントに少なくなった。

機関投資家を筆頭に、マーケットを追いかけるをもって投資とする人たちばかり。

やっていることは、株価などの価格変動を追い回して、その値幅を取って稼ごうとするディーラーと同じ。

時々刻々の値幅取りから、ある程度の時間軸でもっての値幅取りまで、どれもこれもマーケットを相手にしてのもの。

ぶつかっていく先は、マーケットでの価格変動であり、それにどう対応するかをもって投資としている。

彼らに求められるのは、動物的な瞬発力であり、マーケット内の大きな流れに逆らおうとしない同調性である。

それに対し、投資家というものは自分の判断で行動することが求められる。

投資なんて、「安く買っておいて、高くなるの待って売る」だけのこと。

それを自分の判断と自分のペースやリズムで、淡々と進めていけばいいだけのこと。

たまたま、そういった投資行動の場がマーケットであり、相手先がマーケット参加者の全員となる。

だから、いつでもどんな時でも自分の投資ペースやリズムを崩さないよう、自分の投資スタンスを守る必要がある。

それが、投資家に求められる行動であって、われわれ本格派の長期投資家は、それを絶対とする。

その観点からすると、いま現在の下げは「ようやく始まったかな」ぐらいの認識にすぎない。