下げの頻度も、振れ幅も大きくなるよ

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この長期投資家日記では、ずっと早い段階からバブル株高を指摘してきている。

ところが、機関投資家など運用のプロを自認する人たちの間では、まだまだ買えるという考え方が強い。

彼らからすると、米FRBや日銀など中央銀行が長期金利は上げさせないと断言しているのが、絶対的な安心感となっている。

2023年までは、中央銀行が長期金利の上昇を抑えてくれるから、債券や株式市場は崩れっこない。

だから、まだまだ買えるという判断で、彼らは相変わらずの強気でマーケットに参加しているわけだ。

そうはいうものの、債券も株式も相当に高値を舞っているのは否定しようがない。

買いの材料としては、先進国を中心にして前代未聞の財政出動と大量の資金供給、それだけだ。

本来なら経済の現場に吸い込まれていくはずのマネーだが、コロナ禍で行き場を失い金融市場に流れ込んでいる。

その結果、空前のカネあまりでもって債券価格も株価も天を舞っている現状となっている。

それをもって、バブル現象だといっている。 よしんば、まだまだ高値を追うかもしれないが、それはバブルがさらに膨れ上がっているにすぎない。

そういったバブル相場は、高値にいけばいくほど大きく下げる頻度も、下げの幅も大きくなる。

それは当然だろう。 マーケット参加者がガンガンに買っている理由が、カネあまりで皆が買うから相場は上がるだろうだ。

これといって確たる買い根拠はない。 買いの勢いに乗ってはいるものの、高値になればなるほど疑心暗鬼も大きくなる。

誰かが先に売りだしたら、相場は崩れるという不安心理が疑心暗鬼を呼ぶわけだ。

それで、ちょっとしたことでも、パッと売りが広がって、相場は大きく下げることになる。

下げの頻度も振幅も大きくなるのは、いつのバブルでも必ず起こる末期現象である。

われわれ長期投資家は、もともとバブル高値追いからは一線を画してきた。

したがって、どこで下がるかとかの疑心暗鬼に駆られることはない。 むしろ、バブルの崩れを待っているぐらいだから、余裕綽々である。

しかし、世の多くの投資家は機関投資家を含め、バブル末期の大きな下げのたびに神経をすり減らすことになろう。

3月23日24日出張で、長期投資家日記はお休みです。